田舎修理工場都会へ・・・筑波参戦!






懐かしいけど、厳しい状況・ホンダS600エンジン分解修理!


極度に、乏しい部品状況に加えて生活を支える?一般修理の合間の作業
一度着手すれば、追加作業が、どんどん増える!作業。

正直、気持ちの 重い!条件 ばっかり・・・です・・・。


アイドリングが突然下がってエンストするよ! エンジンがカタカタ言うし、回転と共にジャ〜ンって音が!


キャブレターの最終修理 を終えて、約一ヶ月後。オーナーが別件で、来店時に、緊急連絡が入りました!
この一本の電話から始まる、旧車修理の螺旋階段!螺旋の渦巻きの様に、グルグルと、深っかぁ〜い状況〜に陥って行く?予感・・・。




田舎修理工場 には、どう考えても、 厳しい現実との戦い!


嘉門達夫の 「ハンバーガーショップの歌」 が脳裏に?響きます。


熱い戦い!〜ハンバガーShop!
 



本心は 明っかる〜いリズム感 で始める気持ち・・・には?なれませんが、せめて、とっかかりぐらいは、元気に!(既に気持ちは負けている?)




トップへ
戻る
直前のページへ








最近はパソコンを所有しているお客さんが、殆どです。どの職種の方も「公私共に使っている方」が当社のユーザー年齢層でも、加速的に増えました。


長期になる作業や、一般的にコスト面等で厳しい難作業等・・については、
メールに作業内容や映像を貼り付けて、作業状況を説明する様になりました。作業遅れの言い訳!?

そこで思いついたのがこの方式!今回S600のエンジン修理内容を、この 「ユーザー連絡形式?」 で進行させて戴きます。
ホームページ」「作業報告用」と、ダブって考えなくていいもんなぁ!
頭脳の処理能力低下が著しい私には、大正解?ユーザー様、ホームページ来訪者様、笑って?許して!



某月、某日 作業報告 [No1] です。  お世話になります。昨日お預かりしました、S600の状況です。


 右図のの部品は、カムシャフトの中央部を押さえ、カムチェーンを張っているローラーです。

 ゴム製歯車が剥がれて、アルミのコア部にチェーンが当たっています。(右映像は剥がれた部分です。)

これがエンジン回転に合わせた「唸り音」の原因。
 現段階では、チェーンのたるみで、バルブタイミングが狂い、
アイドリングが不調になったと思われます。

純正新品部品は有りませんが、 <スプレッドツールさん> で対応可能な部品があり、これを使用。
カムチェーンも入手できますので、同時購入します。(一品物で作製するよりかなり安価に対応できます。)

他社のオートバイの部品を流用もできますが、この補給品より高価で、加工が必要な為、使用しませんでした。


この部品点数の多さと各部給油溝の構造に、ホンダの「意気込み」を感じます。


マウントゴムに若干ヘタリがあります。
マウントのダンパーゴムが入手不能の為、カラーを短くしてガタをなくします。
この程度の締め代で取り付ければ、現状でまだ使用可能です。 


中央のピンにM6・ネジ加工後、ロックタイト(ゆるみ止め)を塗布して完成。
S600は、「ロワーケースを分解!=エンジンを降ろす作業 をしなければカムチェーンを交換できません。

 右の映像の様に、抜けない為です。分離タイプチェーンも有りますが、現在の部品状況では、

「チェーンが切れる」= 「修理不能に限りなく近い!」・・・となってしまうので、エンドレスタイプを使用しました。





某月、某日 作業報告 [No2] です。


 「チェーン交換」ですので、ロワーケース脱着のみと思いましたが、作業中に、大きな問題点が発覚?

オイルポンプを組付作業進行中に、カムでギア駆動のオイルポンプが異常に重い!事を発見しました。

 分解してみると、破損した ガイドローラーの破片が、ポンプに進入して、ローター 中央部を破損しています。


ポンプのストレーナーに、8mm程度の穴があり、ここから侵入した様です。(真鍮網は良くあるそうです!)

 油圧が無い状態で、しばらく走行した為、カムホルダーの一部に「軽い焼きつき」もあります。

 クランクシャフトは、ニードルベアリングの為今回は難を逃れている様です。


今後の修理方針を検討する為  御一報願います。





 
 某月、某日 作業報告 [No3] です。

 お世話になります。 ご連絡ありがとうございます。ご連絡戴きました内容どおり
 今回は当社在庫の中古エンジンの部品を移植して、のエンジンの再生にかかります。
 
 オイル消費が多く、白煙が激しい症状に付きましても、「今回の分解整備に際して実施」・・の件も了解しました。
 なにぶん、「現在の部品事情」と「エンジンの年式的な問題」もありますので、
 今回のような大掛かりな作業につきましては、多方面のリスクがあります。

 「旧いもんなぁ〜、乗ってる人間も、修理する人間も〜」 御了承戴き、安心して(笑)作業できます!

 オイル消費、白煙の件ですが、 左の黄円の痕については、年式的にも許容範囲ですが、 赤丸部分のキズが問題です。



赤丸は、組み付け途中に、イライラで?
クランクウエブに当たって付く跡です。
 
 

   見にくいですが、
この黄色円の「半月状の磨耗」が白煙の原因です。
 右は同じ4番ピストンの反対側ですが、同じキズが赤丸部分にあります。
 これは、このエンジンが組み立てクランクシャフトの為、
 シリンダーにピストンを2個・・その後、ぐるっと回してもう2個同時に組み付け!・・なければいけない宿命?があります。

 しかも重いクランクシャフトを支えての作業になり、スリーブにピストンをねじ込む状態になりやすく、
 この際にクランク側が当たって、このようなキズが付きます。判り難いと思いますが、作業経験のある方なら判ります?

 なぜ判るか?と言うと、私も初めてこのエンジンを組み付ける際に、同じ失敗をした経験があります。
 部品が豊富に有った昭和54年頃でしたので、三日後には、新品のピストンを入手できました!
 (若気の至り?で2度ほどありました・・・懺悔)




ピストンに刻まれた?斜めにねじ込んだ時・の傷ですが、
ピストンスカートを変形させる場合があり、
 その先端変形部が、シリンダーに、磨耗溝を、作ってしまう場合があります。

 大きい変形=焼付!ですが、2〜3/100mm程度なら・・このケースです。

 スリーブ変形が原因?も想定できますが、修理方法は同じで、ボーリングか交換です。


 スリーブ下部の打痕など、以前O/Hした際に強引ですが、苦労して、スリーブを外した様です。
ヒビが入っていたのか、少し欠けてしまいました。

 写真でもわかりますが、この先端部分は、ピストンとは接触しないので、そのまま使用します。


 
4分割タイプのスリーブ
は特に入手難易度大!

  当社在庫分のエンジンは、5桁表示の初期の物(S500のベースのS600)なので、
  スリーブ長さや、形状が異なる上、更にピストンに問題があり、今回は断念しました。

 現在、0,5mmオーバーサイズが組み込んであり、
 一番簡単な選択は、0.75か1,0mmの オーバーサイズピストンを探す方法です。
 新品の2分割スリーブに、スタンダードサイズを組み込む方法が最もベストですが、
 
部品が・・・・。


 数日、各所に問い合わせ後、連絡させて戴きます。

数は少ない物ですが、今回の作業では
珍しいだけの存在?になったの部品取りエンジンです。




 某月、某日 作業報告 [No4] です。 
多方面に問い合わせしてみました。ネット上に、0,75mmのピストンがありますが、ドイツ語圏です。
 英語圏では、何回か取引があり、(金象印さん関係も実績ありです。)

 「到着が遅い!」以外は、大きい現在トラブルは無いですが、さすがに、ドイツ圏は・圏外です!
 「部品取り車両」も情報がありますが、金額的な面と、最終保管場所に配慮が必要です。
 中古エンジンも、長期停止している物が多く、内部状況を確認する時間的負担が有ります。

昭和の最後に再生産されたこの2分割タイプのスリーブと、STDサイズのピストン
が、材質・構造=性能!面で最良ですが、オーナー所有部品を合わせても、
1番2番のスリーブが無いので、即座には、作業実施できません。
 
 本日最後になりますが、リスクの大きい?現実的提案を、一件。当面、部品を探索して、発掘?出来ない場合、
 オートバイ(空冷)のピストンを使用して、組み込む事も危機回避?の一案です。(乗ってこそ車!であり、乗ってこそ、ストレス回避?)

 排気量が、640ccに上がってしまいます。
 空冷ピストンの為、ピストンのテーパー比が違い、磨耗性能や耐久性が落ちる。
 ピストンを、かなり機械加工加工しなければならず、膨張後の形が不確定の為、これも不安要因。

 これらの問題点を抱えますが、「旧いもんなぁ〜、乗ってる人間も、修理する人間も・・」
 なんて差し迫った?残り時間を如何に過ごすか?という観点からは、最も現実的選択かもしれません。
 以上の点をご了承戴き、一提案として御検討願います。

“AS285E”  この姿に今になって再会できるとは思いませんでした。
 部品環境が厳しく、作業を慎重に実施しなければならず、ビビッていますが、
 トヨタS800以来のご縁で、この歳になって、この仕事をご依頼頂いた、お礼を申し上げます。

 ご連絡をお待ちしています。  


某月、某日 作業報告 [No5] です。

 ご連絡ありがとうございます。 「まず、乗れる事が優先!」の方針で作業進行致します。
 本日、使用予定のピストンセット4個(新品)と、中古のオートバイエンジンを入手しました。

中古エンジンは、有志?提供品です。
有志同志・・・悪友?です!

(みっちゃん・ありがと!)
  
 中古ピストンを取り出して、各部肉厚や、加工代等点検です。  
このピストンのオートバイは、当時、120馬力/リッター超のエンジンです。

表示がかなり甘かった事もありますが、軽量・コンパクト!=ホンダエンジンです。

まず中古ピストンを削り、
肉厚残存量を見ます。


想定圧縮比から計算した、
3種の角度で削ります。

最終的に3段腹?を綺麗に?ならします。
右映像は、
2〜3日頭痛がする程悩んで?
決定した3段テーパー角度で、
削った頭部です。
4つなるべく同じものを!
のプレッシャーで、
胃炎になりました!
ピストンスカート長さを、
やや強引な方法
加工しました。
   以前、ホンダZの コンロッド加工 
  活躍した?サンダーと治具です。これを再び?
   旋盤のバイト取り付け部に固定して使います。 
柔らかいので、旋盤ヘッドを送ると、
想像以上に簡単に削れていきます!

強引な様ですが、思ったより?同一性の点で、高精度で、
正直に申し上げますと、びっくりしています!
125mmサンダーディスクですが、各部の遊びがあるので、
127R(単位mm)の加工代で終了です。

 

なんて大声(・・と高い?声で笑いながら、
 作業を受諾してくれました。
 ピストンが永い間に品番統合で
ヘッド肉厚や高さ、スカートの厚さが異なりますが、
この時点で修正してから、ボーリング加工に出します。

 30年来のお付き合いになる
 ボーリング屋のオヤジですが、電話すると

 「おめぇ〜まだそんなエンジンやっとるのか!」
<翻訳> 最近ではめっきり 少なくなってきた 
 珍しいエンジンですね!
4分割スリーブは構造的に、
シリンダーにスリーブを組み付けてボーリングすると、
 下部が僅かに踊って、精度が出ません。
  その上、ボーリングマシンに装着する際、
特殊な治具を要します。

          「倉庫で探してみて・・
           まだ有ったら電話してやらぁ〜」
<翻訳>自社工具管理場にて、
    治具のコンディションを確認後、 連絡させて戴きます。

   翌日連絡がありました。

 「久しぃ〜からのぉう〜 時間は言うなよぉう〜!」
<翻訳>なにぶん昨今では、珍しい部類の作業ですし、
    部品の損傷等の可能性を考慮しますと、慎重にならざる得ません。
    時間的なご都合に 余裕を戴ければ助かります。

 釘を刺されました!


「出来とるで〜はよぅ 取りにけぇ〜!」
<翻訳> お客様先日お預かりしたボーリング加工
          が完成しています。
         ご都合に合わせてお引き取り願います。

般的会話レベルでは、決して上品!・・・
とは言えませんが、内容と感情を伝えるには
最も判りやすくて、最短の言い回しです。
(私は、効率的且つ情緒的と思うのですが・・。)

加工が済んで、本日帰ってきました。


このボーリングの際に同時にシリンダー上部の面研を実施しました。
 歪みがあった事もありますが、主には以下の理由です。 


  上面を掃除すると、灰色の原因不明の痕跡
  かなりの箇所あります。

分解時、ドライバー等を突っ込んだ跡を
アルミの充填パテで補修しています。
最近のアルミ充填材はかなり優秀ですが、
「アルミそのもの」が安全策と思います。
リューターで削って、アルミ肉盛り溶接後、フライス加工実施。 




スリーブ下部の、Oリングの圧縮量が、変わるので、

 切削代、0,2mm・・・のマーク。

 オヤジの気遣い〜!


以前お話した、ヘッド部分の補修痕ですが、
 溶接面にひび割れがあり、水漏れが危惧されます。
2〜3気筒間が妙に?
汚れていません。
実際に僅ですが
水漏れがあると思います。

 
  割れが下向き方向で、しかも狭い位置!
 ヘッドが外れていないと修理不能ですので、
 今回、思い切って?修理しました。

って言えば「カッコいい言い方」
ですが、
車に載せた後何か有ると、
イヤ!なので!
 
フライスで溝を作ってから溶接をします。
  溶接肉厚を深く保つ為です。


溶接開始!しましたが、
ここにも、裏から充填材が詰まっていて、
アルミの溶け具合が悪くて溶接不能です。

それで水漏れが一応・
止まっていたんだ!

遅い!

真っ黒です!

 Y型にヒビが・・・。
  
 気を取り直して?再チャレンジですが、
 溶接後、冷却中に、左のようなクラックが、多数入ります。

 どうしても、材質的に、冷却中に割れやすい事もありますが、
よく見ると各部にヒビが走る様に広がっています。
 (溶接中、溶けたアルミの中にヒビが見えるのです!)
 ヒビ割れを追いかけていると、
 自分でも、怖くなるほどの大きさ!になりました。


  想像ですが、張り付いたヘッドを外す際、
フタの部品を付けた状態で、この部分を何度も強く叩いた?
      

2番3番のエキゾースト間にも
 ヒビが有りますが、切り開いてしまうと
 ヘッド面の歪みや、マニホールドのピッチ
 に影響がでるので、最低限の切削の後で、
 表面に肉盛りする形で補強します。

 ヘッド面途中で止まっていたのでセーフ!です。
 
 こういう開放した部分を補修する場合、
 欠損部分を別作製して再溶接すれば楽?なのですが、
 溶接後の冷却で引張り、ひび割れ地獄?になります。

 これを回避する為に、
   
1)柔らかい溶接棒と通常硬度の棒を使い分ける。
  2)ミミズ、縄文式溶接?をする。
  (私が勝手に付けた名前です!)

 曲がった層状の溶接(ミミズ)を繰り返すと、(縄文式!)
 冷却後のひび割れを、最低限に抑えてくれます。



 20匹の連携プレーです。
    

 最後の一匹?を貼付ました!
 

きらきら光る柔らかいミミズ


普通の硬さのミミズ



約20匹!
中央のネジ部を肉盛り後、
 ミミズの表層を溶接でならし、20匹・合体です。
 
各部を整形します。 裏側の様子です。
 

 


 どうしても肉厚が上がる為、フランジ部分を、修正しました。





最後にヘッド歪みを再点検して、

OK!  本日・終了です。

  某月、某日 作業報告 [No6] です。
ボーリング加工が終わりました。
リセス加工・開始です!

まずは
 G/K無しで仮組みします。

 ヘッドを組み付け、
上死点で、バルブを回して、汚れ痕?を着けます。
 下映像の様に、このピストンの鋳型が
「バルブ挟み角度」と「取り付け角度」がS600と同じ!
 と・・・・確認できました!
 

同様な方式で、燃焼室とピストンの隙・確認しますが、
 下映像のように、異なるピストンで、同様だと、
妙にウレシイです!

       
 ゲージでバルブとピストンの隙を計測後、
 苦手な算数で削代を計算。切削開始です!

4個分・手作業で、
緊張感?が長く継続し、

劣化が著しい、脳細胞が
活性化されます!
(リハビリ?)

再組付後、バルブの当たり・間隙をチェック!

各部のバリ取り・研磨後、ピストン完成です。

 非常に重要な作業・・が未実施でした。

 同様に、吸気側も加工します。
   (本気で?忘れていました!)

   まだまだ、 リハビリ が足りません!
 


某月、某日 作業報告 [No7] です。   組み付けまでの、各種準備を始めます。

脱着直後の、スリーブのOリングの様子。

 オイルと冷却水を区切る大切な!Oリングですが、このような状態でも、(切れ、噛みこみ、折れあり)
 この部分から、エンジンオイル中に水が混入!は、意外な事に稀です。(ウオーターポンプからの方が多い!)
 液体パッキンが当時の品質より飛躍的に優秀!・・と思いますが当方の技量ではあまりに高度で・・・でよく判りません!

次は、Oリング・スリーブ周りの作業です。

   元々の抜け具合にする為に、
 この縞模様を、きさげ加工のように、
 鋭利な物で、少し削っては研磨を繰り返します。


最終的に軽く清掃研磨して終了。
  下の映像は3・4番のスリーブが入り込む部分ですが、
 何回か繰り返して、脱着すると
 このような縞模様が強く着く場合があります。
  

 この時、スリーブの勘合が硬すぎると
抜くのに無理を強いられます! (3・4番に多い・歪んでいる?)

ボーリングで、かなり薄くなったスリーブ
 過度の締め付けを回避する為の作業です。
  
 今回、ピストンの圧縮比都合(増厚化) と、シリンダー研磨量の補正(薄厚化) の為、
 スリーブのフランジ下側のパッキン(スリーブパッキン)の厚さを変えて調整します。

    このため、最終的に、スリーブ最下部のOリングの潰し代が少なくなり、補正を要します。

 左画像のナスカの地上絵?のような線を睨みつけて!(苦笑)、リングを切り出します。
 左のような筒を作ってこのリングをスリーブ下部に液体パッキンで貼り付けます。

 乾燥してから、下の様にヤスリでガスケットの飛び出し部分を削り落とします。

 なぜこんな面倒な加工をするか?ですが、
シリンダーの最下部が左の映像の溝の部分にOリングと共に、はまり込む構造の為です.
 (下の右図の 入り込み代 が有る為です。)

P/Kの淵にはみ出しが有るとと、スリーブを組み込む際に、噛み込んでしまい Oリングに悪影響が出るためです。


某月、某日 作業報告 [No8] です。

 [No7] 一部で説明しましたが、
 厚さの異なるスリーブパッキンを新造します。 
純正品より型取りしますが、遠視が進んで、

  ナスカの地上絵?・・が見え難くなり、
   ひどく難儀しています。(苦笑)

  ボルト穴と、切り取ってしまう内側の面取り部分を、
 ホールポンチで抜きます。
 

 下図は、4番シリンダー部の水路ですが、
 パッキン増厚の為、厚いOリングが要ります。
 溝との関係で、適切な物が無い為、
 薄いOリングを、P/Kで挟む構造にしました。


20代前半に、高齢の整備屋さんに教わった方法です。


金属加工の角を、小さな工具で、叩きます。
コツコツと・・・。


クレーター?ができて・・陥没?して、


破片を取り去って、端面修正をすれば終了です。




   形は悪いですが、外側を 意図的に大きく?切ります。




最近の アスベスト・フリー材料 は、
 ある程度の厚さになると、型合わせ等の作業中に、
 僅かな無理がかかっただけで、割れてしまう!
・・のです。(環境に優しいもろい!


 外観的な問題の為、ヘッドや関連部品を締め付けて、
 液体パッキンが乾燥した後に、切り取って、
 ワイヤーブラシ等で、整形します。
      

 オイル通路の穴は、ガイドパイプにOリング の
 構造ですので、穴ずれが無いように整形します。
   (この部分のOリングも、適正なサイズに変更します。)
          

 の部分は、スリーブがはまり込む場所で、
 安全策のために、少し小さめに切り取ります。

   某月、某日 作業報告 [No9] です

当時のオートバイと同じ、遠心式オイルフィルターですが、
 
1)中央のシャフトにロックピンあり。(ヘッドを取り外さないと分解不能!)
2)取り外しても、十字皿ネジが、ほぼ100%!緩まない。
3)遠心式のため、満杯でなかったら能力に問題が無い。(・・・と思える?)
 
の理由で、分解清掃を避ける!のが普通ですが  
  チェーンローラーが粉砕した為、分解清掃実施!です。

 インパクトドライバーで、緩む事も?有りますが、
 アルミ製の薄いケースを破損する!事態になるので
 ネジをボール盤で、6,5mmのドリル穴を開けると、
 下のような、串団子3兄弟?が出現!して、
ケースを痛めずに、取れます!

最後にカバーを外し、折れたツクシのような?ボルトを、
バイスやプライヤー等で掴んで緩めます。

下は初期型S600エンジンの写真


キラキラ光るオイルヘドロのような・・
   多分?約40年分の金属粉 です。
        
シリンダー清掃作業です。
 金属加工作業等が多く
・油路・水路を
特に丁寧に清掃します。

   各部に残ったドライバー等・突っ込んだ痕やキズを
 この段階で、修正します。(過去の清算?笑!) 

 


アルミのメクラ蓋等、瞬間接着の充填材を注入します。
  昭和40年頃は瞬間接着剤なんて便利な物、当然無かった!

バルブシート修正後、バルブの隙間調整です。


赤い部分のシム交換⇒バルブとカムの隙間の調整です。
もう処分した!つもりでしたが、残っていました!)
特にこの スリーブ勘入部分を 特に美しく?攻めます!



 バルブシート面を加工します。

滅多に使用しないので、
工具にサビ・・が。
大の苦手!足し算、引き算の
 復讐?復習です。
 

明日より 組み付け作業・開始!です。

某月、某日 作業報告 [No10] です。

部品調達、各種加工が済んで本日より
組み付け作業開始です。

右図のスリーブ隙間に
液体パッキン(水路用)を必ず塗布します。
搭載後下図の位置関係(上から見て)になり、


雨天時や、洗車時に、内部のスタッドボルトを
ため池・・にしてしまう!為です。
 


この部分に侵入した水は、ボルトを侵食して、
強度を落とす面もありますが、

サビでボルトが太って、
ヘッドを外す際に異常に難儀します。

これが、以前のヘッド部・アルミ溶接の主原因!?

抜けないからあっちこっちを叩く!

都合がよい叩く場所が、あの溶接部分です。
なぜ判る?は不問にして下さい!(時効です。苦笑

ごく最近、“ホンダS600 部品” ・・で検索中に、ある方のブログ発見。
39年式のエンジンO/Hに挑戦中の方です。そのページの映像を見て、ハッと・・

こりゃ、このページのこの部分の説明に追記か・・要るな!って話題です!

この映像なんですが、(掲載の承認を戴きました。)
リーブ淵の形状から、39〜40年の物と思われます。

やっぱりスリーブの境のボルトがサビサビ!と思う反面、意外な事実が・・・。

私はこの写真を見るまでずっと、
「4分割スリーブのS600は1〜2と3〜4番の隙間から外部の水が水が浸入するんだ!」
と思っていましたが、この映像は4本の内3本は、白く粉噴き状態!です。

この3本の腐食のしかたは、冷却水に拠るものと思われます。
(私の思い込みかも?・・・特に3〜4番の左右に跨いだ白い帯状の腐食痕は・・・!)


部品取りエンジンで確認すると、スタッド穴、シールラバーの先に
39年5桁表示エンジンは水路があります。今回の40年式はありません!

どうも、この型に関しては、痕跡から判断すると、
水路からシールラバーを乗り越えて侵入している様に思えます。

(事実関係は数十年の月日に埋もれていますので!)
当時の市場情報を確認する立場の方しか・・

ちなみにブログの方のヘッドを外した映像からは、この水路が見当たりません。
G/Kが年式違いか、別部品の組み合わせ?・・・か・・元々か・・・・
(6月12日の掲載スリーブの画像を診る比較的新しいエンジン?)

わ、わかんねぇ〜な、こりゃ!


ウオータージャケットと直接繋がる部分に、スリーブ間の隙間が存在して、
それをシールラバーで仕切ってまでも、実現したこの構造!
「ヘッドガスケットリング面の均質な膨張」を目指したって話も聞いた事がありますが、

当方の技量・能力では・・これも・・・わ、わ、わかんねぇ〜な、こりゃ!!


この約8mmの小さなゴム製の筒には、
見た目より、はるかに大きい、深い役割分担があるようです。
(設計者のこだわりは、いろんな方面に波及する?)

わかんねぇ〜な、こりゃ!!!・・やっぱり。
いまさら判ったからってどうなるモンでもありませんが・・!(笑)
(確か2分割タイプになってシールラバーは廃止された?)
長々と?なりましたが、
田舎の技量と思考能力なりの?39年タイプの結論は・・

各部をきっちり修正加工して、左の,水まわり用・・が最終結論! 
(大汗&泣!)
 

最もデリケートな部分ですが、
このOリング部分には、液体パッキンを塗布します。
(片側に頼らず、シリンダー側も塗っています。)

当工場は、トヨタ純正用品使用。
  
  

この部分は、鋳鉄のスペーサー と アルミ製のヘッド
に挟まれ、且つガスケット面が狭いので、
パッキンやOリングが、内部圧力と膨張率の差で、
送り出し現象が発生しやすい部分です。
(液体パッキン使用で、助長されるらしいです。)

新品の表面状態や、加工状態なら液体パッキンを、
全く使わず組めばいいのですが、
現実的対応?で、この部分のみ?塗布を避けます。
(トヨタの旧い?メカニックが悩まされた、ラチェット現象です。)

塗りゃぁ〜エエもんじゃぁねぇ〜ゾ!
液体パッキンは「のり」じゃぁねぇ〜んだ!
 <翻訳> メカニック諸君、液体パッキンは、
本来接着剤とは機能的に異なる資材です。パッキン両面に塗布すると、
  オイル漏れを、誘発するケースがあります。注意してください。

当時の作業班長の甲高い叫びを思い出します。

「作業が終わってから言うな!ボケとんか!」
 <翻訳>  班長!会社の効率を考慮する立場の方として、
作業終了する前にご指導戴ければ、善処できたのですが、残念です。

なんて、(小声でも!)言える環境
ではありませんでした!(上品さ・・は、いい勝負!)
このチェーンケーススペーサーは、25年前の記念品?ですが、
オイル漏れが、何度作業しても改善せず、
結局、スペーサーが、大きく歪んでいた!

ヘッドガスケット等、数枚分浪費!
結論でした。今回のエンジンはOKです!)






分解時に破裂寸前?だった、オイル通路のOリング。

オイルギャラリーから大量のオイルが・・・噴出寸前!

最近は、液体パッキンの粘着性が良くなった
・・らしいですが、シリコンベースですので
剥離性がある事は否定できないと思います。


このべチャべチャした作業(笑)
を避けると、以前記載しました
シリンダー上部打痕や、スリーブの縁部打痕
が有る場合、このスタッドボルト経由で、
オイル漏れ発生!のケースが多々あります。
余談ですが、旧い空冷エンジンの場合、
ここに溜まったオイルが、
シリンダー熱で爆発的に膨張して、
パッキンを突き破って、一瞬、大量オイル漏れ?
・・と思っていたら、しばらくして止まった!
なんて怪奇現象?が起きる事があります。
ヘッドを組み付ける折に、
ナット・ワッシャーに液体パッキンを塗ります。

べチャべチャして、感じが悪いですが、
この部分の気密状態が悪くなって、
スタッドボルトの隙間のオイル浸透を避ける為です。



  作業直後に、はみ出た部分をふき取ります。   
  オイルパイプもG/K厚さの変更に合わせ
Oリング締め代調整ワッシャーを作製・装着します。
      
当然?液体パッキンのお世話になります。


はみ出し部分は乾燥後ワイヤーブラシで簡単に清掃できます。


5〜6年使っていなかったので、ゲージに、同じく?サビが・・・。
ヘッドが組み付いた時点で、シリンダーの点検をします。

加工代やクリアランスではなくて、(一応信頼済み項目!)
組付け後に薄いスリーブの変形がないか?の点検です。
リングの合口を、全シリンダーで点検します。
一つのリングで4シリンダーチェックすると加工時の気筒差が判ります。


全く問題ありませんでした。


さすがに最近製造されているので、当社の器具では
製造誤差・判明不能!の高精度でした。
 当時、S600は純正で、
数種類の外径サイズのピストンピンあり。

ピストンとセットのピン外径に、ばらつきがあったので、
該当品番代替品を注文しましたが
なぜか外径が同じで、長さが異なります。


旧い車種でホンダの部品の供給品ですので?
これを短く加工して使用しました。
ピストンリング合口位置に
マークをつけます。

クランクシャフト組み付け開始!

左の様にクランクシャフトと一緒に、
2番と3番、1番と4番、を交互に収める際、リングがずれるので、
「遠視になりつつある眼力の助け!」になります!

100%ガタの無い構造なら、
2個のピストンは同時には組めないですが(千手観音様は除く)
クランクシャフトを3次元に?少し動かしながら、組み付けます。
この作業も、「作業経験のある、呼吸の合う作業者」 
で、持つ人、リングを入れる担当、と分かれて
2人で行えば、僅か数分ですが・・・。
 腰や、肩に問題が・・
  の年齢ですので、


面倒でもこの方が
安心・安全です。
この時点でクランクシャフトのスラスト値を点検します。修正限度が、0,35mmですが、
フロントカバーが組み付けてある状態で計測すると、
実際にはかなり大きいのに0,35mm未満に計測されるからです。

クランクの前端がフロントカバーに当たって、小さく表示されるからです。

なぜ判る?・・・・時効・part2です!

 部品の段取りと、各部の加工で2ヶ月。 

組み付け作業は、約半日。

納得できない感じ・・ですが・・・。

オーナーご購入の「ミッション関係部品」が本日到着しました。明日、ミッション周りの作業後、エンジン搭載します。



某月、某日 作業報告 [No11] です。

年式違いの為
プロペラシャフトの構造が違って装着できません。
関連部品の組み換えで対応可能(スパイダータイプ)
ですが、(当時、私のSは組み替え仕様でした!)
最後期のプロペラシャフトが、入手できているので、
比較的簡単に?装着できそうです。
プロペラシャフト前側の取り付け図



右映像は
センタリングピースです。


シャフト・中央部で、カップリングの芯だし と、
傾きに対応して動くセンタリングベアリングです。
外観上、大きなゴムカップリングに対して、小さな存在ですが、

回転バランスの面では、最重要部品です。
新品部品が、一個しかなかったので、
最も磨耗の少ない物2セットを使用しました。



クラッチを切った時、左の隙間が殆ど無い物や、
レバー側を大きく削って対応している物があります。

約40年を生き抜いたS600です。
いろんな過去を背負っていて? なんでもアリです!
右の2箇所の磨耗が主原因ですが、
(クラッチカバーのダイヤフラムスプリング磨耗も一要因)
 

アームのこの部分に普通のボルトが入れてある事があります。
(写真右のスリーブ付きボルトが必要です。)
このボルトに交換しました。
このシャフトブッシュ等の磨耗も1要因ですが、OK!でした。


レリーズシリンダー取付け位置が、下がっていた?ので、


ベークライトワッシャーを新造して取り付けました。

熱の問題よりも、レバーを斜めに押していると、
このシリンダーから、オイル漏れしやすい為です。

ブーツはなぜか!当社在庫があり、交換しました。
元々取り付けボルトを8mmに加工してあった
ので、ミッション交換の際、異径のスタッドボルトを新造しました。

エンジンを載せて
全体の位置関係を点検しましたが、
ハンドルシャフトのカップリングが、
エンジンに接触寸前です。

とりあえず(中古品ですが、)交換して
一般的な位置に?収まっています。

カートリッジタイプのフィルター取り付けキット
が装着されていますが、元々のエレメント大きさでは、
エンジンが僅かでも前後するとフレームに接触するので、
ホンダ純正品で径の小さい物に換装しました。
(Oリング面が同径なので、OK!と思います。)


どういう訳か、
左側のエンジンマウントステー
に打痕があり変形しています。


(交換後の映像)




ミッションケースの長さが異なる様で、
ミッション後部のマウントが全く違う位置になります。

純正部品を全部新品で確保できれば最良(無理!)・・ですが、

長年の使用で、エンジンマウント、ミッションマウントの変形もあり、
今回は、現状の変形にあわせて、
最もプロペラシャフトに負担の少ないい位置
になるように後ろ側のマウントステーを新造しました。



組み付けまでの「段取り作業」がうまく運んでいけば、組み付ける作業自体は、あっけないくらいの作業時間です。

・・が 修理業界では、伝説の ・・ホンダ・Sports600

が、このまま許してくれる?なんて、経験上、どうしても思えません!・・・に続く!

難行・苦行 その1

エンジン搭載を終えて、オイルパンのドレンを付けずに、冷却水を入れます。
これは、水路のシーリングの良否点検と、鋳型のピンホールがエンジン内部に水漏れを発生していないか?のチェックです。
エンジン内部はOK!でしたが、前回のアルミ肉盛り溶接作業部分の少し離れた部分より、ほんの僅かですが、漏水があります。

修理業界では、伝説の ・・ホンダ・Sports600!・・だからこれくらいは・・・アリ!だろう・・・。

もう既に、慰めモード?です。  

エンジンを降ろして早速、点検です。
エアーレギュレーターをつけて、1kg程度まで減圧。
水路を閉じて、点検開始!

水路の圧力はこの車両では0,5kg程度で、
コンプレッサー圧(10kg程度)をかけるのは危険?!
    

前回同様に、エアコンガス漏れ点検用スプレーで点検します。
検出精度が高く、目視で確認できるのでR12フロンガスのエアコン修理に活躍します。
代替フロン(R134A)主流になってこれも最近出番無し!
冷媒循環システムが丈夫になって殆どガス漏れ修理は有りません。

クラック内部に残存しても、溶接作業に影響が殆ど無く、
殆ど洗剤に近い水溶性で、作業的も環境面でも安心です。年式の旧い修理屋さんの味方!
3番の気筒の排気ポートのフライス加工の直線部面と
その前側に3箇所の連続ピンホールが出現!

こりゃ・・地下に何かある?
もうエンジンが組み上がっているので、
このまま各部に熱の影響が出ない処置をして
溶接を試みましましたが・・・・・
結局右の部分にも及んだ為、再度、外して、作業しました。
前作業の様に、溶接中に
クラックが各部に連続して発見できます。

冷静になって考えると、前回作業部分だけ集中的に叩いて、割れて、クラックが進んだ!なんて
抜けないからあっちこっちを叩く!・・の作業目的から考えると、全く不自然です。
当然この部分も・・・・!泣き言を言わず、作業再会です!
  
意外と前向き?・・・開き直りです。(暗!)
前作業の様に・・・・・とりあえずクラックを追いかけます!
かなり切り込みましたが、どうも排気ポート内部まで及んでいます。
大きな欠損部分が地下に?有りました。サビが激しくかなり古代の物?です
鋳型の土手?の奥にあり前回発掘?できませんでした!
しかもヒビが奥側、と排気ポート内、と上側、の3方向に走っています!
欠損部を乗り越えて?ドリルを入れて
更に切り開きます。
床部分?完成です。

排気ポート内部に僅かなヒビが残りますが

バルブガイドが近い!トーチが入らない!
ので、今回は、危機回避?の為
後処理作戦に?・・任せる事にしました。
   
溶接トーチ部分が入る限界まで切り開き、
排気ポートも限界まで切り開きます。
ミミズ縄文式
再開します。
取り付けねじのボスを造成して、
2度目の?溶接終了です。

溶接範囲がオイルポンプシャフトのパイプ差込部
に及んでしまった為、右のような冶具を作って、
リューターで粗削りした穴へ入れます。



事前に設定しておいたホルソー改?(怪?)
で、Oリング接触面を加工します。
ヘッド面と傾きが異なり、この手法しかありませんでした!






端面加工を済ませて、祈るような気持ちで、
ヘッド面の歪みを点検します。OKでした!(安堵!)
  



取り付け部の肉盛りで、歪んでますが、
ウオーターチョークプレートを整形してから
後処理作戦!に掛ります!


排気ポート残ったヒビ を 後処理作戦!で修理します。

排気ポート内部はエンジン稼動中は、正圧になり、このヒビより冷却ジャケットに吹き戻します。
反面エンジン停止時は、水圧に負けて下方の排気マニホールドに、点滴?をします。

どちらにせよ、冷却水が少しづつ減って、最終的にオーバーヒート!に到ります。

意外に思われるかも知れませんが、ヒビが、微小な場合、
排気のカーボンと、冷却水内部の不純物が、漏れと吹き戻しを繰り返し、水漏れを止めてくれます。

だからと言って、高温の排気ポートに単純に、簡単に、上っ面だけ、充填材等で処理するのは
手間暇かけて組上げたエンジンには、過酷です。(精神的にも!)

ヘッド面の歪み・バルブガイド周りの変形、回避の為、ポート深部まで、切り開きませんでしたが、
アリの巣・クラック?を通過した先にヘッド内部水路面の地下空洞がある可能性も有り、



アリの巣通路を埋め尽くし、地下空洞入り口まで到達する!

ミクロの決死圏作戦!・・・実施します。

(旧い!・・知らない人の方が多い?それにしても大袈裟!)

冷却水路をテーピングやプラグで、閉鎖します。


更に機密性を上げる為、
ヘッド面水路開放部に おもり を載せます。
エアコン整備用のバキュームポンプを使って
水路内部を負圧にします。


ペコッとかなり強く!凹んでいます。
(私の気持ちと一緒?)

ヒートガン(ヘアードライヤーの親玉)で、
事前にクラック付近を加熱して

硬時間の遅い(60分以上)エポキシ充填材
池状に溜めて、同じくゆっくり加熱します。

数分後、耳を澄まして聞くと
ブリブリ!下品な音と、蚊が鳴くピィー音・・を発生しながら、
エポキシ池?が徐々に陥没していきます。
これを追いかける様に、細いドライバー等で、
切れ目なく、どんどん補充します。
大まかな分量が吸着する直前に、ヒートガンで、
充填材を表面硬化する程度まで加熱します。
強引に?表面をふき取り、
ヘッドを裏返して正規の重力状態?にします。

後は、夜明けを待って?いれば、

表面張力のある、粘りが残った充填材が、
アリの巣通路と、欠損池の入り口ををほぼ閉塞してくれる!


・・と 願って?本日作業終了です。

排気温度は、エポキシ充填材の耐熱温度軽く越えますが、水路側に接近するほど、限りなく100℃に近づきます。

この為、なるべく深く、広範囲で連続的に充填する意図で負圧作戦=ミクロの決死圏!を実施しました。

祈る気持ち?で明朝より エンジ再組み付け、再度・車両搭載です。

難行・苦行 その2
エンジン組み付けの最終工程で異変が?ありました。

オイルポンプはカムシャフト駆動ですが、回り具合が、特定の場所で、重い!事態発生。
圧入されているギアを外して点検。上の黄色↑部分より上部が曲がっています。

今回のエンジンO/Hの一因である、ポンプへの異物噛込みが発生した際に、
衝撃的に曲がった!と思われます。

部品が無いので、慎重に油圧プレス修正しました。

曲がったシャフトが回転して、下穴にキズが入ったり、溶接時に、シャフト穴変形の?可能性もあるので、
同径+αのリーマーを作成して探って見ました。カラカラと簡単に回って、OK!(ホッとしました。)
この期に及んで何と・・!まだこの上に・・! 

エンジン組み付け、搭載を済ませて、油脂類を注入。
各部の再点検後、3ヶ月ぶりの、始動ですが・・・チョークを引いて、あっけなく始動。
前回のキャブO/Hと調整を実施しているので、ファーストアイドル等もOK。
少し水温が上がったところでチョークを戻すと素直に?アイドリングが安定しています。

エンジンの音も軽快です。

激戦の跡である、この部分も

異変無く?穏やかです。

タコメーターケーブルの取り出し部のオイル漏れが激しいので、
オイルシールを交換!と思いましたが、
当社該当品番の部品が現品と異なります。(外径が1mm大きい!)
とりあえず、L型断面アルミカラーで、
エンジンオイル耐油性Oリングを嵌めて、対応しています。
(5月の集会?後に対応します。)

試運転中に、エンジン回転が上昇する 
特定回転域で ビィ〜ン ビェ〜ン
・・と不快な共振音が出ます。

キャブレター下部のヒートガードの共振です。

外観的純正志向には若干外れますが、防振ステーをキャブの前後へ付けました。

 (排気音が純正!・・・・・と言う事で・・許諾願います!) 




修理業界では、伝説の、伝説の、伝説の、 HONDA Sports600!

エンジン油量、リザーブタンクの冷却水量、水漏れ、オイル漏れ等、確認の上、

本日仮退院?です。(数週間後、最終点検入庫をお願いします!)





最終点検を数週間後に約束して、田舎工場の前の道を北に向かっていきます。

格段に改善した白煙、ホンダエンジンの、フゥワァ〜ン〜って感じの共鳴音、

・・・が・・工場の“すみっこ”に残ります。




仮退院?後、10日程度経過ました。

雑誌・ネット上の Sシリーズのエキスパートとは異なり、田舎オヤジの作業である上に、
年式、元々の性能、現在の車両状態、部品等の状況を考慮すると、どの部分も完璧な整備状態!なんて認識は、現実逃避的です。

どんなに金銭をつぎ込んでも、一定レベル内の善し悪しの問題で、
最近のシビックやカローラの様に、基本的な品質・性能が世界レベルに達した車と同等に扱うのは、現実的ではありません。
(かと言って旧車でも、事故やトラブルの責任は平等です。)整備業者の言い訳、建前上の話に聞こえますが、冷たい現実です。

当工場が以前の様に旧車修理に前向きでないのは、この問題です。
依頼者の方のこの現状を理解されていない場合、旧車修理に係わるのは経営面、精神面で大きなギャンブルだからです。
今回の修理受託に対しても慎重だったのは以上の理由です。

十分ご理解頂いた(この“おっちゃん”なら、大丈夫!)と判断させて戴き、今回のような比較的、大掛かりな作業 に着手しました。

また、以上の理由にて連休中の遠征に、「トラブル時の対策をして!」と更に?お願いしました。
組み付け後、10日(走行約60km)経過しましたが
現在、水漏れや、オイル漏れ等の異常はありません。
心配していた、排気ポートのヒビへの充填部分もOKです。

ラジエーターの水圧が最近の車両より低いので、
水温の冷・暖で、リザーブタンクが15mm前後上下しますが、
全体量が大きく減水しない限りOKです。

「デフまわりの異音の件」「サイレンサー内部の棚落ち」
及び「ブレーキの具合」が今後の要点検部分です。

旧車の大掛かりな修理は、いろんな諸事情により、「中途作業中止」「半端な作業内容」になりがちです。
(部品供給がほぼ停止した現状では、これも運命?です。)

今回は、当方の作業方針を受け入れて戴き、現状の部品状況等を考慮しても、私本人の技量内では?十分納得しています。

途中経過報告で言及しましたが、作業終了後のコメントは変わりません!


S600・エンジンのこの姿に今になって再会できるとは思いませんでした。
 部品環境が厳しく、作業を慎重に実施しなければならず、ビビッていますが、
 
トヨタS800以来のご縁で、 この歳になって、この仕事をご依頼頂いた、お礼を申し上げます。


ありがとうございました。

                       作業スタッフ・一同




   P/S・・・「チョークを引いて始動時、一瞬しか!白煙が出ない。」 ・・の クレーム!に、

・・・スタッフ一同、泣いて?しまいました!



小ぶりな車体ですので
ドライバーが大きく見えます。

(対向車の運転者が小さく・・・!)
当然なんですが・・
また北に向かって走っていきます。


白煙は見えません。(嬉!)




トップへ 戻る 直前のページへ