カナダでの交通手段のヒント
個人旅行の一番の不便は、交通手段である。誰も連れて行ってくれない。自分自身で適切な手段を見つけて、その場所まで行くしかない。「そうか、つらいなあ」と思うが、考えてみるとこれが旅の基本の姿なのである。
旅は、地域の信仰の一環として、持ち回りの代表者数人が餞別を集め、○○参りへ、徒歩や公共交通機関を使って行ったのが原点である。もちろん少し足を伸ばしての物見遊山も目的だったろう。 1955年(昭和30年)頃から貸切バスによる団体旅行へ急速に移行した。 1965年からの高速道路の相次ぐ開通やマイカーの普及で、マイカーによる家族旅行が出現し、 1970年頃から若者が車を持つに至って、車でのグループ旅行が一挙に大衆化した。 今のワゴン車の増加は、その年代が家族単位へ移行した現われだろう。(ホンダはこれを読みきった) 国内は、弱者の団体旅行と家族・グループ旅行が2極化したのに対し、 海外旅行では言葉の壁故に団体旅行が根強かったが、 1970年頃から学生一人旅が増加・一般化し、 今やその経験者が親になり、家族を連れて海外を自由に旅している。(by maytalk) |
と、自論をぶってみたが、要は海外旅行も、頭と尻に飛行機での移動が加わっただけで、国内旅行と同じと考えられるようになってきたのだ。マイカーの代わりに空港のレンタカーを使い、必要に応じて土地の交通機関を有効活用して旅をするのが、海外個人自由旅行なのである。
では、これらの交通手段利用上のヒントを、順に説明しよう。
手段 | 利用上のヒント | |
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徒歩 | 基本的手段。その土地をいっぱい歩こう。徒歩でなければ見えないもの、触れられないものも多い | |
自転車 | レンタサイクル(rental bike)は、リゾート地のアクティビティの1つであり、交通手段とはいえない。自転車旅行等で純粋に移動手段とするなら、現地で購入の方が安い | |
市内バス | 有効に使え!空港、駅、観光地にあるInformationで、バス路線図を入手できる。路線の乗換え券(Transfer)を上手に使いたい。町によっては1日乗車券もあるが、バスの中では買えなかった。なんと町のドラッグストアーで販売(ビクトリア) | |
エアポートサービス | 市バスより割高ではあるが、空港から市内の主なホテルへ回ってくれる。泊まる安宿の近くの有名ホテルで降ろしてもらえばよい | |
長距離バス | 北米では、日本の鉄道のように長距離バスが定着している。高速道路を使うものの、日本の高速バスとは違って、町々のバスステーション(Bus Depot)へ停まっていき、食事タイムもある。最大手のグレイハウンド(Greyhound Canada)のクーポン(7・15・30・60日間用インターナショナル・コーチパス)は、外国である日本でしか買えない(2〜5万円と、べらぼう安い)。出発前に旅行代理店へ手配 | |
ツアーバス | メインルートであるレイクルイーズ・ジャンクション〜ジャスパー間はGreyhound Canadaは走っていない。バンフ〜ジャスパー間の観光用としてブリュースター(Brewster)のツアーバスがある | |
レンタカー | カナディアンロッキーの国立公園での最良の交通手段。ただし、現地の人とのふれあいは極端に少なくなる。左ハンドル、右側通行は半日で慣れる。23年前は一人旅4名の即席グループで借りた。原則としてクレジットカードが必須。 | |
鉄道 | よほどのマニア以外はお薦めしない。高額であり、なんとバスより時間がかかる。(ヨーロッパは逆に鉄道が主な交通手段) | |
飛行機(現地国内線) | 北米で長距離を移動する場合のコストは、バス<車<飛行機<鉄道となる。飛行機はバスの3倍前後の料金であるが、体力消耗度合いと移動時間を考えると、決して高い乗り物ではない。最終便割引あり(1人旅では夜行バスで宿代を浮かせていたものだが・・・) 。バンクーバー〜ビクトリア間には水上飛行機も飛んでいる | |
ヒッチハイク | 親切な心に触れられる。ただし、アメリカではほとんどの州で禁止され、見つかると罰金 |