「3年後にホノルルマラソン出場!」を宣言していたV君が、本番を半年前に控えて、スナック「ボンジュール」のマスタと常連の5人組に声をかけた。
「一緒に走らないか?」
チャレンジャーのBちゃんが参加を表明。
出走も考えた私は、高齢で走れないマスタと体重オーバーで走れないきんちゃんから、サポータ隊のツアコンを依頼され快諾した。「旅のことなら任せなさい!」
さっそくハワイの顎・足・枕・アクティビティの調査を開始。
ハワイは(特にマラソンの時期には)、全て自由行動のツアーが割安である。
エアー、ホテルへの送迎バス、コンドミニアムの宿泊、夕食2回、オアフ島一周が付いた7日間コースを選定した。
そもそものグループの成り立ちは、こうだ。
ビルの地下にある小さなスナック「ボンジュール」が、その舞台である。
口の上のチョビ髭がよく似合うマスタの元へ学生時代から通い、人生相談もしていたV君が、近くの「シンデレラ」で隣の席のきんちゃんに話しかけた。
同い歳であり出身高校名から「メイちゃんを知らないか?」と問うと、「よく知っている」ときんちゃん。
メイちゃんこと私にとってV君は幼稚園からの幼馴染。きんちゃんは高校でのアフタースクール仲間だ。「じゃあ、呼ぼう!」で、隠れ家ボンジュールでの3人の集まりが始まった。
程なくマイクの主導権を争う常連のBちゃんとMちゃんも加わり、賑やかな月1会となった。
「ボンジュール」へ集まると、まず腹ごしらえのために、持ち回り幹事が探してきた"気になる店"へ出かける。戻ってきてから深夜までの会が続くわけだが、マスタもその気になる店へ「ワシも行ってみようか」で、一緒に連れ立って出かけ始めた。
箸が止まり、タバコを燻らし、店の雰囲気とサービスと味に対して、マスタの無言の辛口評価がくだる。
もう7年以上続いている会。気心を知り尽くした兄弟のような仲間。そんなグループである。