もちろん現地バンクーバーの人は、ジョギングやローラースケートでスポーツをしているが、我々短期滞在の観光客にはちと辛い。
公園を完全に一周すると10km近くもあるから、23年前の私のように、荷物を背負って歩いて回るのは無謀というものである。自転車でも、散策しながら走ると１.5時間近くかかる。
歩くと３０分だから、バスで行くのが普通だが、我々は今朝カナダに着いたばかりで、手許に小銭がない。通りかかった日本人学生グループに両替して貰った。
「よし、バス代はできた」
バスの時間までは少しあるから、公園方面へぶらぶら歩き始めた。
全面がガラス張りで鏡のようなビルに、古い石造りの建物が写って不思議に調和している。
結局、公園の入り口まで歩いてしまった。私と旅行する人は、かなりの距離を歩くことを覚悟する必要があるようだ。
ガイドブックのレンタサイクル(Rental Bicycle)屋さんを探す。
目印のホテル(Westin Bayshore Hotel)の玄関近くの駐車場係員に訪ねたら、「右手に回れ」
そこに小さなコンテナの事務所があった。
合う自転車を選んでくれた後、クレジットカードを持っているかと言われ、現金で支払うのに変だなと思ったが、小さな機械に伝票と一緒に挟んで、ガッシャン。
クレジットカードを写し取られて、人質にされた。(自転車を返すときに、目の前で破り捨ててくれる)
流線形でスリットのあるヘルメットと、ズボンがチェーンの油で汚れないよう、裾を止めるゴムバンドを貸してくれた。結構サービスいいようだが、これが当たり前らしい。
ハンドルの右レバーが後輪のブレーキ。日本とは逆だが、前からそのように改造している私にとっては"我が意を得たり"の気分である。ルン！ (その2へつづく)
