即席レンタカーツアー           
 <バンフ〜レイクルイーズ〜コロンビア・アイスフィールド>

 翌朝レンタカーを借りて、バスディポでもう1名貧乏日本人学生を調達し、4人のグループとなって一路ジャスパーへ向かう。
ダッジの大型セダンで、小生は助手席でナビ係り。レンタカー屋からバスディポへ向かう小生の運転に、「こりゃ心配」と判断されたようだ。布施さんは左ハンドルも慣れたもんだ。
バンフの郊外の分岐で、ナビの出番だ。「ジャスパー ジス ウエー?」「ヤッ!ジス ウエー!ジス ウエー!」道の傍の小太りおじさんが大きく頷きながら答えてくれた。「レッツゴー!いざジャスパーへ」

 小熊がフリーウエーをとことこ横断。
路肩に車が数台止まって見上げている。崖の上には、車や人間を見下ろす山羊の親子。山羊の親が子山羊達に、車なるものを見せに来ているとしか思えない状況。(きっと、そうに違いない)
「右小回り、左大回り」も不要な一本道だから、小生も左ハンドルを運転させてもらえた。

 「寒くないんか?」「そりゃ寒いですよ〜」
レイクルイーズは半袖Tシャツには辛い。鳥肌の立った腕を、片方の腕でかばいながら観光する。
ホテルの庭の芝生に置かれた赤い椅子は、湖をバックに誰もいないのが絵になるが、
無粋な日本人の我々は、そこへ座って記念写真を撮りあう。

 バンフから、ジャスパーまでは230km。ジャスパーからさらに奥のマリンレイクを観光する計画だから、時間を限ったレンタカーは少々苦しくなる。だから、コロンビア・アイスフィールドでは、道から少し下った駐車スペースから、水溜りを避けながら氷河の先端まで走り、氷河に触り、氷河をかじり、写真を撮り、またダッシュで車まで戻ってきた。その時の氷河の割れ目の神秘的な水色の美しさと、料金が高そうな大型雪上車の姿が、鮮明な印象として残っている。

23年前のレイクルイーズにて