パリ東駅からホテルへ、チェックインが遅れる旨電話を入れる。
デファンスの駅を出て地図を頼りに重い荷物を引きずりながらホテルへと向かう。
日本を出たのが昨日の昼過ぎ、フランクフルト経由でパリのホテルを目指している今19:30。時差8時間だから、乗り継ぎを含めて、のべ39時間乗り物に揺られていたことになる。
時計は夕方でも、体内時計は夜中の3時半、汗にまみれ疲れ果てて、ささいなことに腹を立てる。
やけに埃っぽいトンネルのような道路で、人影も見えない。
たまりかねて曲がり角で、螺旋階段を見つけ「上へ出よう!」と言ったが、
「いいじゃない、また降りねばならないから」
といやな顔をされた。ぐったりの私も、きっとあんな顔をしているのだろう。
ライトを付けて後ろから来たバスの運転手が、怪訝な顔で我々を見る。
デファンスの駅から15分も歩いただろうか、ホテルの入り口は2階。
なんと2階建ての道路の上は、歩行者だけのだだっ広い公園歩道だったのだ。人間優先の未来の街デファンスの構造を知らないで、車が追いやられたトンネルを歩いてきたのだった。バスの運転手の怪訝な顔の意味が今分かった。
日本で予約したノボテルは、ビジネスホテルの枠を出ない。ツインで16,500円はべらぼう高い。
風呂に入った後、夕食もとらずに眠り込んだ。
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