田舎修理工場都会へ・・・筑波参戦!






クラウントラックの哀愁。
症状は、
始動が極度に悪い!

の2点。
始動後もアイドリングが悪く、まともに走れない





長いお付き合いのある、お客さんの紹介で、MS56 (トヨタ クラウン ピックアップ)を修理することになりました。
ちょうど駆け出しの修理工として、トヨタディーラーに勤務していた頃、おなじみの、M型エンジン(6気筒)。






薄れかけた記憶より、ヒートパイプ方式のチョークの異常と想定しましたが・・・。(経年・・・と言う言葉をナメていた!)

バイメタルケースの洗浄と、チョークブレーカーピストンとシリンダー部清掃、
の定例行事?の途中に、イヤに?この中、黒いなぁ〜?と思いながら、
再組み付け後始動すると、始動性は、改善。でも、アイドリング、やはりおかしい。
その上、ヒートパイプ吸入側へ、なんと「吹き返し」・・・あり。
原因は、ヒートパイプの亀裂折損。
当時、かなりの走行距離の車両を修理しましたが、この部品の折損経験は皆無です。

さすが、38年の歳月は侮れません!「排気ガス再循環装置」の先取り?(苦笑)
トヨタ共販にも当然?在庫は無いので、溶接修理。

溶接中、溶け方で発見したが、「ステンレスに近い鉄製」?場所と、使用環境からすると、
当時の「最先端材料」では?(排気マニホールド内で38年。全く錆や腐食無し!)

意気込んで再々組み付け、始動!まだ6番、5番あたり?が?おかしい!

リークテストの結果、インテークマニホールドのエアー吸い込みと判定。

「ガスケットが硬化して亀裂が入るケース」は日常茶飯事?ですが、

この写真の様に「収縮して管内にズレ込むケース」は初体験!
腐食して、水漏れのあるアウトレットハウジングを、
差込部のみ削り出し、溶接。
機能には関係ないですが、少し磨いて化粧しました! 

試運転後、3日ほど、冷間始動の調整をして、ユーザー連絡。


哀愁あふれる後ろ姿 と、ワンオーナー。

妙に感傷的になるのですが・・。



余談1
 
 「最近のデーラーでは旧車修理はできないね!」なんてのは、「非業界人の勘違い」です。
彼らは能力はあるし、当時のメカニックだった上司が必ず在籍する。力量は、少なくともTOYOTAにはあると思います。(他社も同じ?)

技能・能力の問題ではなく、会社も、個人も「時間と効率に追われている」。若い世代も、我々世代も、現状に追われているのは、間違い無い!実!




余談2

私も最近、運転適正能力の低下?(特に視力!と注意力)が著しい。 夜半の市街地なんて、まるで亀のような運転・・・泣
このオーナーも、息子さんや、嫁さんに、多少なりとも「乗らないで!」の気持ちはあるハズ。

この年齢で、最低限の健康状態を維持できれば 他人の“後姿” じゃ・・・無ぇ。 必ずこうなる!間違いない!元気なら・・・。


そりゃ、順グリ?って・・・・モン・・・。





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