パソコン講座 > たこ足配線 ・火災・瞬電・雷対策

パソコンのデータを災害から守る


目次 2020年5月改訂
1 タコ足配線より恐い発熱、火災

2 瞬電、雷から「大切なデータ」を守りましょう

●1 たこ足配線より恐い発熱、火災


マイベストプロ佐賀の記事 九州インターワークス様 の記事を拝見すると、

電源タップにさらに電源タップや3個口タップ(三又)、あるいは延長コードに電源タップといった「たこ足配線」の危険性として


電源タップや延長コードの数つまり、たこ足配線が危険というよりは容量の限界に注意とのこと。


電源タップにたとえば「合計1500W(ワット)まで」と書いてあったら、それ以下にする必要があります。


例えば、私のプリンタの背面には 0.75A と書かれいて、それは 0.75A→75W だそうです(計算式)。


そのように個々のワット数を足して、電源タップにさす電気製品のワット数の合計がタップの許容量を超えないことが大事


容量がオーバーすると発熱し最悪火災に

オーバーすると電源タップが発熱するそうです(詳細は埼玉県庁の記事)。

仮に電源タップにブレーカー機能がついていれば容量がオーバーした時点で電源を遮断して安心ですが、デスクトップパソコンの場合、保存していないデータは消えます。それを防ぐには電力の容量オーバーにしない・データのこまめな保存をオススメします。


ほこりや湿気によるトラッキングに注意

電源タップと壁コンセントとのすき間、電源ブラグと電源タップの間に溜まりやすいホコリ、それに湿気がからむとトラッキングが発生することがあります。

適度な掃除、ひんぱんに掃除ができない場合はトラッキング防止の製品の使用をオススメします。



市販の電源タップの一部の製品には、タコ足やショートが原因の過電流を防ぐためにブレーカー 機能があったり、ホコリによるトラッキング 火災を防いだ製品があります。


・エレコムの電源タップ
絶縁キャップシャッター付きがトラッキング防止になります

・サンワサプライのブレーカー付き電源タップ



埼玉県庁
テーブルタップの発熱に注意しましょう(商品比較テスト結果)

結果の一部抜粋
 本テストの結果では、消費電力の合計が800ワットを超えると器体表面温度の上昇が大きくなる傾向がみられ、一部の製品で1200W付近から表面温度が40℃以上になったとのこと。


参考記事
中部電力より
1000Wのドライヤーなら日本の一般家庭は100Vなので
 1000(W) ÷ 100(V) = 10(A)

答えは10A。

このことから α(A)と書かれている製品のワット数を求めようとすると α(A) x 100(V) = ワット(W) となります。


・その他の参考記事
中国地方の中国電気保安協会
博士~、タコ足配線ってなんですか?

・容量が大きい家電製品の例
電子レンジ、オーブントースター、ドライヤー、掃除機など


【補足】
タコ足配線を重ねると電源プラグを挿せるコンセント口が増えるので、うっかり色んなものを接続して、その結果、容量オーバーになりやすいそうです。

●2 瞬電、雷から「大切なデータ」を守りましょう


 パソコン(以下PC)本体だけでなくプリンタなど機器が増えると電源の取り方が意外と問題になるかと思います。ご家庭だけでなく事務所などになれば余計に。

 なぜ、このような事を書くのかとお申しますと、前職でたまにですが、お客様の所でPCのセッティングの作業になった場合が、ままあったのです。


 導入して数ヶ月も経つと、お客様が「画面が暗い」とか「プリンタの電源を入れると画面にノイズが入る」とか言われることが何件かあり調べてみますと、たくさんの電気製品をつないだこと(タコ足配線)で容量が不安定になりパソコン・周辺機器への電源供給が不安定となり瞬断(瞬電)になっていたのです。


 ”電気”となると目に見えるものではありませんから「とりあえず、動けば」というお気持ちでそういった電源の取り方に変更されていた、とは思いますが、最悪、プリンタの電源を入れたとたん、PCの電源が落ちたということも一度ですが聞いたことがあります。



 データの消失、つまり最悪の事態を回避する為の予防策いくつかお話します。

UPS(無停電電源装置)という機器を検討してみて下さい。

メーカー例
サイバーパワー APCのSmartUPS オムロン

 停電時でも数分はPCを動かせられるので、その間にデータを保存すれば、入力したデータの消失は防ぐことができます。そういう意味で停電対策にもなります



.こまめにバックアップをとって下さい。作業中なら「上書き保存」で、一日の終りあるいは週の終りには 必ず、USBメモリやBD-R/DVD-Rなどパソコン本体の”外”にバックアップされることをオススメします。バックアップ作業に速度を求める場合は外付けハードディスクまたはポータブルSSDが良いでしょう。
(USBメモリについは別ページで詳しく)


★メーカー例(順不同)
ハードディスク
I-O(アイオー)・バッファロー

ポータブルSSD
バッファローSanDiskTranscendI-O


 これらの対処法は瞬断への予防だけでなく、ハードディスクは消耗品なので不調になることもある、ということをご理解頂ければおわかりになると思います。



雷対策の製品を導入する

 雷による瞬電で機器が壊れることがあります。

無論、対策の製品を買ったからといって絶対に雷被害を防げるとは言えません。雷にも大小ありますし、落雷した場所との距離で受けるダメージが異なるからです。

 ですが、数千円で多少の雷を防げる可能性があるのなら、安い予防策と思います。


雷ガード(雷サージ対策)付きの一例
エレコム ・ サンワサプライ



 この記事は電源回りの見直しをして頂きたいという内容でしたが、詳しくはパソコン専門店あるいは事務所に出入りされている業者にお尋ね下さい。



※私が見たことのある雷被害にあったパソコンの事例

パソコンおよびプリンタともに「全く電源が入りません」。ランプも点灯しません。その時の原因は「電線への落雷」でした。


もし被害がパソコンやネットの機器の場合だとインターネットとつながっている機器ということで、「ネット回線への落雷」の場合も考えられます。


私自身は「自宅付近のインターネット回線に落雷し、それによるモデムの故障」の経験があり、プロバイダに言って交換してもらいました。

被害はモデムだけでしたが、それからは自宅内の電源タップは全て雷サージ付きの電源タップに交換しました。




※UPS(無停電電源装置)の補足

主にパソコン用として販売されていますが、難点が「値段が高い」とうことです。

ノートパソコンはバッテリー内蔵なので停電があっても大丈夫ですが、デスクトップには充電池がないのでこのUPSという機器で「数分間の電源を確保」でき、その間に「パソコンの電源を切る」というものです。


値段が高くサイズが大きい製品が多いので一般家庭では普及しない製品ですが、パソコンを業務に使用されたり、「もしも」を想定される方には便利な機器と思います。

copyright©http://www2.oninet.ne.jp/sakigakesoft/pc/



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