思い出に残る旅だった。
スナックのマスタと常連という５人グループのハワイ旅行。
２名がホノルルマラソン出場し、残る３人はその応援とリゾート三昧だったのだが。
帰ってからも「面白かったなぁ〜」が、マスタの口癖。
心の中からエピソードを引っ張り出しては、みんなで微笑みあう。

「全〜部の写真を頂戴！」
みんなで撮りあった写真には、思い出がいっぱい詰まっている。
写真を全部焼き増ししてもらったマスタの言葉から、楽しかった記憶を大切にしたい気持ちが伝わってきた。



マスタが逝ってしまった。
今年の２月１１日に、別れも告げず逝ってしまった。
しんどいことをおくびにも出さず、いきがっていた。
最後となった飲み会で、地元の街並みの変り行く様を見るように時々立ち止まっていたのも、今から思うとしんどさを隠す仕草だったのだ。

もう一人親父を亡くしたような寂しさを感じる。
諭してくれ、時には叱ってくれた。けれど保護すべき弱い一人の年寄りでもあった。
実の親父には照れてできないことも、マスタにはできた。実の親父とダブらせながら・・・。

このハワイ紀行記も、そんなマスタとの思い出を詰め込んだ記念碑。
いつまでも我々の心の中に生きている。
ありがとう！マスタ。