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情報一覧表 ハワイ 感動へのノウハウ編
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 外輪山の中の広い火口の中の道クレーター・リム・ロードを、左回りに車で回る。
雨も止んで、道端で溶岩をバックに記念撮影をしていたら、日本の老夫婦のレンタカーと遭遇。
「えっ、明日がマラソンかぁ」と混雑を避けたかったらしく、残念がられた。
(ホノルルマラソンは12月第2日曜日。その前後数日は選手2万人とサポーターで大混雑する)

 車を降りて火口を覗きに行く。歩く距離は200m程。
眼前に黒い無機質な火口原が広がり、所々で蒸気をあげている。
深さも広さも、距離感がつかめない位でかいが、ひとこと「すげぇ〜」の声を聞く。
23年前に見たグランドキャニオンの光景に似て、見とれる景色ではない。
自然の大きさと迫力に圧倒されればそれでよい。
人間ってちっぽけな生き物だと、感じられればそれでよい。

 火口をバックに、記念写真の決まり文句「1+1=?」に、答えた「2〜」の声とまさに同時に、
天から大粒の雨が一気に落ちてきた。
突然の噴火とともに、降ってくる火山弾と火山礫を浴びながら、一目散に車までの200m走がスタート。
ランナーは速い。太り気味のきんちゃんも、いざとなったら速い。
私はこんなこともあろうかと持参した折りたたみ傘を開き、マスタとゆっくり相合傘。
シェルターの車まで残り100mとなったとき、
「だめだ。このままじゃ、共倒れする」
と判断し、折りたたみ式火山弾防護傘をマスタに譲って、ジャケットを頭からかぶって駆け出した。
火山弾は見る見るジャケットを黒くする。
 シェルターの車のそばでは、
「鍵がないから入れない!」
と、ずぶ濡れの3人がジダンダを踏んでいる。
鍵は私のポケットの中だった。ごめん。
 傘をさし平常心で戻ってきたマスタを招き入れ、体を乾かすためエアコンのファンを最大にした車内でひとしきり騒ぎながら、噴出する溶岩の後を追って海へ下っていった。