「Cross the street!」      (紀行記リストへ)

 「マリンリバーの急流下りは、鴨が住みついているから、禁止されています」
ラフティング・スクールの店員の説明に「さすがカナダ」と感激した。
結局、子供の体重制限もあり、穏やかなアサバスカリバーでのMile5Runラフティングを予約。
(大人$40、子供$20)
ハニーは旅行費用が乏しくなったのを気にしたためか、「岸からの写真撮影」を主張し、参加を固辞した。
これが結果としてすごく痛かったのだが・・・。


 撮影のベストポイントは、昨日のスケッチ場所であるベッカーズ・シャレーの川岸と聞き、カメラマン・ハニーを送り届ける。待ち時間は、スケッチの続きをするとのこと。

 千紗と2人少し急ぎ足で、集合時刻の15分前、パトリシア通りにある受付に、チェックインした。
係員は予約表を見て、
「OK. Take the bus. Cross the street ! 」
と、手で大きく道の反対側を示した。
ためらわず、道を渡ったところで、先日見かけた黄色のスクールバスを待つ。
 しかし、周りには同じラフティング客はいない。急に不安になる。
というのは、この道は一方通行。その左側で待つ訳だが、日本ならまだしも、ここはカナダ。
バスの乗降口は右側にある。
左側で待つと、バスには乗れない
ことになる。
心に不安の渦が巻く。

中央下Chamber of Commerce北(one-way)が問題地点
 「さっき、クロス ザ ストリートと言われたから、ここだよね」
「クロスって十字架だから、交差点のことじゃない?」
小学校3年生の娘を、心の底から「偉い!」と思った。
急いで交差点へ向かう。
が、交差点は遠い。
こんなに遠くのはずはない。
集合時間は、もうじき。

 汗をかきながら元の場所に戻り、ショップに飛び込んで、恥ずかしいから、別の係員を捕まえて尋ねる。
「どこで、バスに乗れますか?」
「Cross the street ! 」
全く同じ答えと、紛れもなく道の反対側を示すジェスチャーに意を固め、通りを渡る。
そこには、着替えを入れたビニル袋を手にした客が数人。
通りに接した空き地には、さらに10人を超える仲間を発見して安堵した。
そうか、バスは空き地へ入るのか。それなら乗れる。
静かなジャスパーの町

 「ラフティングのバスはここですよね?」
外人さんに尋ねられて、自身を持って答えた。
そう、ここですよ!
結局スクールバスは、さらに奥の通りから我々の待つ空き地に入ってきて、我々を乗せた。


Cross the street:その通りを横断しなさい
Go across the road :その道路を横切りなさい
もう忘れない!