番外編 あなたは、個人自由旅行派?パックツアー派?

 前回までの旅行準備ノウハウを読んでいて、「自分には、ちょっと・・・」と思われた方もいるはず。ここで、自分はどっちのタイプ向きなのかを、チェックしてみよう。

[個人自由旅行] [パックツアー]
期間は? 10日以上とれる 短期間で回りたい
資金は? あるけど節約したい 金は十分ある
準備期間は? 6か月以上ある 4か月以下しかない
旅の楽しみは? 心と体に充電をしたい 名所を観光をしたい
滞在?周遊? 気に入った所でゆっくりしたい いろんな所を回りたい
宿は? 清潔な宿であればよい 有名なホテルに泊まりたい
添乗員は? 自分でまわってみたい 楽をしたい。連れてって!
英語は? 中学校程度 皆目ダメ

さて、あなたはどちらのYESが多かったかな。
 ちなみに私は完璧な個人旅行タイプ。だから今回も、行った・見た・撮ったの「観光旅行」でなく、「した」「触れた」「感じた」の旅を指向した。
いわゆる観光旅行では「そこへ行った」との実績しか残らない。ただし、短い日数で効率よく「見せる」パックツアーのメリットは非常に大きいことは、認めざるを得ない。
旗立てのツアーは、お年寄りの旅行であると言ったら、言い過ぎであろうか。
自分を元気にさせるため、旅行の基礎と心得を学ぶためにも、"個人自由旅行"を薦めたい。

 そうそう、パックツアーの「フリープラン」は、その練習用に使える。ただし、パックツアーとは思わず、自由旅行の手段として、目的や関連情報の調査を怠らないこと。でないとオプショナルツアーに頼って、単なる高いパックツアーになってしまう。

下の表は、極めて主観的な、個人自由旅行への賛歌である。
個人自由旅行 パックツアー
"緩急の太実線の曲線"
準備から始まるゲーム
"点と点線の直線"
15分観光と移動と食事
大変な準備だが、
全て自由裁量時間
楽チンな準備だが、
早い集合で待ち時間ばかり
不安がいっぱいだが、
達成感と鮮明な記憶と自信
安心なのだが、
行った実績と仲間と土産

個人旅行ならではの、スケッチの一日(Jasper郊外アサバスカ川)
ハニーの方が巧いって〜。くそ〜

<話題提供>
 ヨーロッパやシンガポールで、現地の人から「Holiday ?」と尋ねられた?
「Travel ?」の言葉を想定していたが、ではなくて「休暇ですか?」だった。
日本では、休暇という言葉がまだ市民権を得てない現れだろう。
下の表のように、欧米ではholidayやvacationの言葉そのものに、(休暇をとっての)旅行の意味が含まれている。

 連休を使った国内旅行では、旅行から帰るとぐったり疲れてしまうが、本来休暇は放電だけでなく充電が目的であるはず。
 以前主流であったニッカド電池は、長持ちさせるためいったん放電させてから充電する必要があった。ちょっと使っては継ぎ足し充電をしていると、その部分だけが消耗して、それ以上の充放電ができなくなるメモリー障害("メモリー効果"は間違い)が起きるのを防ぐためだ。充電前に完全放電させることを「リフレッシュ」というから面白い。

 平日の仕事の疲れを、土曜日にスポーツでストレスを発散させ、日曜日は読書等で心と体を充電させるパターンを実践している人も多いが、休暇旅行においても放電と充電を組み合わせる欧米人の技を見習いたいものだ。
「長期の休暇が貰えないから・・・・」
(人指し指を振りながら)「ちっちっちっち。休暇は貰うもんではなく、取るもんだ!」

小学館ニューカレッジ英和辞典より
[休暇] holiday《英》 休暇をとる[過ごす]。 (休暇をとっての)旅行 (《米》 vacation
He's gone holidaying in the Mediterranean. 彼は休暇で地中海へ行っている
[旅]
なんとも様々な"旅"が存在している
類似語 意味 語源
travel 旅行の意のいちばん広い語で, 特に遠い国または長期間にわたる旅行  中期フランス語「苦しんで旅する」の意
trip 通例用事か遊びで出かけ, また帰ってくる旅行 古期英語「踏む」の意
journey 通例かなり長い, 時として骨の折れる旅で, 必ずしも帰ってくることは意味しない 古期フランス語「一日の(旅)」の意; journal と同語源
voyage 海上の比較的長い旅行。航海 ラテン語「旅の費用」の意
tour 観光・視察などのための計画に基づいて各地を訪れる周遊旅行 ラテン語「旋盤, 回るもの」の意
excursion レクリエーションなどのために多くの人が一緒に行なう短い団体旅行 ラテン語「外に走り出ること」の意