もちろん途中のスイスが我々の目的地。
コンパートメントの６つのベッドは、我々とイギリス人男性とフランス人家族の内の母親と娘２人。
夜中、幼稚園位の下の女の子が床にドタンと落ちて、寝ぼけたまま這い上がって何事もないように寝ている。
小学校低学年の上の女の子が、コンパートメントのドアの鍵が開かないとガシャガシャやっている。
トイレにでも行きたいのだろう。
「どうしたの？」起きだしたハニーに、
「エクスキュゼモア・マダーム」と澄んだかわいらしい声で訴えている。
「メルシー・マダーム」
次の朝、話題に出すと「起きてたの？下の子の寝ぼけはおかしかったけど、二人ともかわいかったわね」
子供があまり好きではないハニーの心を少し融かしてくれたようだ。
