田舎修理工場都会へ・・・筑波参戦!







あってはいけない・・・・事・・・!


<トヨエース・パワーゲート編>
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以下の文章は、オーバーハング(車両の後軸から最後端まで)についての 保安基準 (国が定めた車両の安全基準)の抜粋文です。

 
4−26−1

(7)自動車の最後部車軸中心から車体の後面までの水平距離
(空車状態の自動車を平坦な面に置き巻尺等を用いて車両中心線に平行に計測した長さを言う。)
 は、視認等その他適切な方法により審査したときに、最後部の車軸中心から車体の後面までの水平距離が最遠距離の2分の1

 物品を車体の後方へ突出して積載するおそれのない構造の自動車にあっては3分2、
その他の自動車のうち小型自動車にあっては20分の11以下でなければならない。

 ただし、大型特殊自動車であって、操向する場合に必ず車体が屈曲するもの又は
最高速度35km/h未満のもの及び小型特殊自動車にあっては、この限りでない。
(保安基準第18条第1項第3号関係、細目告示第22条第6項関係、細目告示第100条第・・・)


当工場の用途は、2輪車等の運搬。当然、

後方に突出して積載する用途 なんてあり得ません。 と思い込んでいました!
が、法律用語解釈としては、「積載するおそれ」は、有り!なんです。しかも、小型自動車に限り、基準値が、20分の11!

「電話で陸運局に確認した!」なんて事は、子供の言い訳。 車種や、サイズ等をきっちり限定せず、確認したのが原因。


構造変更に持ち込んだ時、検査官に宣告されました!

「がっくりしなくても、1ナンバーにすれば、このままで、OKですよ!」 「サイドバー取り付け等の作業はありますが・・・。」
やさしい言葉をありがとう!・・・と、その場を?去る気持ち!を・・・ご理解願います!
1ナンバーの経費の差額を 誰が負担するんじゃ〜!しかも車幅・全長が4ナンバーで!・・。

軽トラを白プレートで乗る?ようなモンじゃ〜(本心で話すと方言爆発! 悲しい?・・・逆切れ状態!です。





ではありますが・・・現状は、当然、甘い話ではありません!

(ホイールベース x 3分2) ー (ホイールベース x 20分の11)の数値分、車両後部を、短く!しなくてはダメです。

切ってしまえばいいじゃないか!と 安易に作業できる気分でもありません!

幸い、と言ったら悔しい?ですが、運用規定で、小型自動車・パワーゲートの場合、
オーバーハングを、車両最後部ではなく、パワーゲートの床面最下部で計測する内容です。

検査官と相談後、4ナンバー登録するには、最終的にゲートの床面のみを、110mm前にすればOK!が最終結論。
アーム式なので、停止位置を少し上にすれば、110m程、短くなりますが、この場合、高さが、4ナンバー枠を超えてしまいます。

この案でゲート最高端を切れば、使い勝手は最悪!です。(大型オートバイが積めない!)



どちらにせよ、かなり・・・大掛かりな作業を要します。言いすぎかも!しれませんが、何センチ短くしようが、作業的には、

一緒じゃぁ〜! かわんねぇ〜ヨ! (方言表示?の逆切れPart2!) 涙・涙・涙・の 電線音頭!知らねぇ〜!って方も・・いる?)



頭を冷やしている時間さえない状況下?で数日。ぐずぐず言っていても、時間は過ぎるし、仕事に使う車両です。
涙をこらえ、スパッと切ってしまいました。(Z・GSSが積みにくい!・・なんて気持ちは一旦?捨てました!)

後方の網部を、グレーアウトしました。
夕方や夜間に、白色だと、網部がチラついて、
後方視界の妨げになる為です。
110mm切り込んだ・・・あおり部・・・

 痛々しい!







フッ・・と・・・十数年前、国産の逆輸入車の国内車検をしていた頃の 事件?を思い出しました!


もう18年以上前

懐かしい思い出なんだなぁ〜 とは?決して思えない大〜事件

当時のカタログを見ると目が潤んで・・・大げさ!

車検時提出する排気ガスの成績証明書の添付資料に「通関証明書」があります。
始めて同じ車を5台台輸入の折、今回と同じく、陸運事務所に問い合わせました。(10台まで、同じ排気ガス成績証明書で登録できます。)

「通関証明書」の名義人は同一者なら、10台までOKです。」(輸入した人が同じなら成績証明が10台まで使える!の意です。)

電話で・・・同一車はOKですね!ハイ、同一者ならいいです!」

この会話の結果、・・・5台全車両を!検査機関へ持ち込み、おのおの成績証明を取得する結果になり、
依頼者から、納期の遅れを追求されるし、経費的にも大赤字!です。

ちなみに、「同一車」の場合、役所では、「同一車両」が 正しい表現!です。道路運送車両法の用語上では・・・・。




許認可の業務は、文字 と 該当役所の担当官両面で確認しないと口と耳だけじゃ、ひどい目にあう!

学習能力が無いなぁ〜  いい歳して、情けねえ〜

このトヨエースが自社車両でなく、顧客の車両だったら・・・・背筋が寒くなります!









ここからは、許認可とは少し離れた?実務的?構造変更の話題です。

  

荷重の様子

写真?を参考にして下さい!

ゲートを追加すると、当然リヤの荷重が増えて、車高が下がります。 
下がるだけならOKですが、この車はスプリングが非線形型リーフスプリングで、初期レートが柔らかい!
その上に後軸後部の重量増加(ゲート取り付け)により、リヤサスが、路面の荒れで簡単に?突き上げてしまいます。
こりゃ「シーソーの端に乗っている!」状態の運転席。 ひどい上下動が発生!更に、旋回時、軽い突起で底突きすると
極端なステアリング変化が起こり、たいへん恐ろしい!(レーシングカートで、悪路を走っている?感じ!)

車高変化(荷積み量)で、「後ろブレーキの効きを補正」しているので、空荷で急制動時、後輪がすべり出します。  どっちに向くか判らない!

その昔なら、強化スプリングで対応!でも?このリーフスプリング、なかなか難物。「リーフ増し」と言って、構造変更が必要です。

その際、強度計算書を提出。 でもリーフの場合、コイルスプリングの様に強度計算書が添付されるケースは殆どありません。

リーフ交換、リーフ増し=違法改造!。判らないから?車検OK!が実情です。

荷積みの大きい車両から、リーフスプリングを転用すれば、OKですが、リーフスプリングを交換=付属部品もあわせて5〜7万円!が普通?です。

トラックの中古車が比較的高額で輸出される為、中古部品の調達も難易度大! 貧乏田舎工場の知恵と勇気?程度では、無理か?



トヨエースのキャンピングカーでは、リーフに加えて、左記のようなエアサスを入れる事で、この問題を解決します。

すべての要因が調整可能で、利点ばかりですが・・。

配管、コンプレッサー、エアタンク、レギュレーター、エアサス本体・・・ect。

高額な負担が・・・。

ふと思いついたのが、樽型タイプのスプリング!BMW320(E30)で使用しているタイプ!
この写真は、日産キューブの標準車と、20mmローダウンの純正品。
BMWの物はレートが硬くて、このケースでの使用はあきらめました。

ニッサンキューブ!・・これなら・・近回り巡回?で何処にでもあるし、
取付部分の加工も小さくて簡単!そして何よりも・・安価で〜!(喜!)

計算上は、後軸に350kg分を50mm上げて、標準車高まで上がります。  
バネレート7kg/mmで可能。(バネを2本、左右につけるので、実際は、片側3,5kg/mm)

 キューブの標準車は、表示上は4,2kg/mm
非線形ばねなので、初期のレートが甘い!・・・OK?

キューブ、マイスタイル?に決定!

突き上げ時の、ステアリング特性の急変も無くなり、車高も25mm高い程度で収まる!

たる型バネのおかげで、乗り心地良好。リヤブレーキ特性も改善され、急制動時、後部が滑り出す事も解消!


が、神様は・・・まだ許しちゃ〜くれない! (何の神?)

前述のオーバーハング修正の後部切取時に、延長部分と、補強ステー等が不要になり、約50kg程度軽くなり、ゲート荷重位置自体も110mm前に移動!

リヤゲート最高部持ち上がり、4ナンバー枠を超えてしまう!

キューブ純正の20mmローダウンスプリング設定があったので、いそいそと?交換。全高はOK!
が、一般的に、車高が低くなると同じバネレートではフワフワ。これを補う為メーカー設定ローダウン車は、かなり硬い!

装着した感じだと、1kg/mm程度は硬い感じ!線形も太い! さすが純正品。(納得している場合か?)

積載時はOK。でも硬すぎて空荷ではフレームのよじれと共振=蛇行! トラックのサスも一筋縄じゃ、いかねぇ! (メーカー、なめんじゃねぇ!)

最終案!  現行マーチのリアスプリング。

樽型で、レートもキューブより柔らかい!(約1kg/mm程度)

マーチは、バネの自由長が殆どキューブと同じ為、(同型シャーシの共用=C.ゴーンCEOマジック!)
各所、調査の結果、マーチの社外品20mmローダウンスプリングで、「乗り味保障」(硬くならないと言う意味です。)を発見!

Yahooオークションで、中古品落札!前後合わせて¥3000ー
少し剥げている黄色スプリングが旧いトラックになぜか似合っている!(自己満足?) 車高も改造前と殆ど同じ!



こういう追加のスプリングが合法か?と言う点は、まったく問題ありません。
キャンピングカーのエアサス追加と同じく、元々の形式を残し、車両重量等が各法規の規定範囲内なら、
スプリング追加による構造変更は、陸運局の検査官の目視にゆだねられています。(元来のの強度は保たれている!って判断です。)

溶接部分や、形状が明らかに危険、あるいは、別の決まり事に触れる場合を除き、
これなら良いでしょう!と主観的に?判断されればOK!なんです。  当然ですが、一度持ち込んで確認 していただきました!






このページの、厳しく?虚し過ぎる?結論。


トラックのサスをなめたらあかんゼョ! (空車状態のセッティングがこんなに難しいなんて!)

役所仕事も、なめたらあかんゼョ!(慎重に対応しましょう!・・・かな?)  ちょっと?ばっかし・・・物悲しい?!






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