Maytalkの海外自由旅行情報
情報一覧表 カナダ コロンビア大氷河
前へ← 後退する氷河 →次へ

 環境対応のためか、駐車場は氷河からかなり離れたところにある。
 23年前に車を停め、水溜りを避けながらダッシュした場所は石ころだらけの荒地。
氷河への小道を登りながら、1960、1970、1980等の立て札に気付いた。
"この年には、ここまで氷河の先端があった"との位置を示しているのだ。23年前の夏に氷河の割れ目の神秘的な水色に感動したであろう位置に立って、時の経過を感じるとともに、年に1〜3mで後退しているその速さに、人間の大きな影響を考えないわけにはいかなかった。

 地球上の傍若無人な人間の営み、車の排気熱や、観光客の靴が氷河の上に運ぶ僅かな土さえも、雪国で春先に撒く灰のように、氷河の融解を助長しているのだ。

ここが、23年前氷河をかじった地点
 ちょっと23年間の風景の差を比較してみよう。
写真では、先端部がばっさりなくなり、幅も痩せているのが分かる。
「なんだ、大したことはないじゃないか」とお思いかもしれないが、左の写真の氷河の先端に見える人(針で突いたような黒点)の大きさと比べて、どれ程の距離が消滅したかを想像してみてほしい。

 氷河の先端の左の部分の写真比較。消滅度合いの激しさが分かる。この路も谷もかつては、すっぽりと氷河に覆われていたのだ。今では数百m登らないと、拝めない。