時差      

 21時を過ぎても、22時を過ぎても、いっこうに終わる気配がない目の前のビデオスクリーン。
まぶたを閉じても、網膜にチラチラと光を感じる。
日本時間の夜中1:30過ぎには、バンクーバーに着き、1日が始まるが、
このままでは、徹夜のまま動き出さなければならない。
寝不足に弱い小生には、非常に辛い。
名古屋発バンクーバー行きの夜行
 通りかかった、キャビン・アテンダントに尋ねると、
「眠らないお客様のために、ビデオ放映は終わりません」
ときた。
「私は眠りたい。どうにかしてくれ」
と訴えると、
「少し後ろの席が空いているが、移動するか?」
「家族3人だ。並んで座れるのか?」
やり取りの後、アイマスクを持ってきた。
よし、こいつで本気で眠ろう。


 眠ろうと思っても、おいそれと眠れるものじゃない。
"バンクーバーへ着いたら、今日はビクトリアへの移動だな。"
"民宿を予約してあるから、ビクトリアのバスディポから電話を入れよう。"
"夏時間で時差はマイナス16時間だから、今の時間に8時間足した前の日の・・・"
と考えて、頭の中に電流が走った。
アイマスクをかなぐり捨て、旅のノートを引っ張り出して、自分が立てた日程表を確認する。

7/20(火)岡山11:36→13:27名古屋13:40or14:00(32min)14:50集合→NGO16:50 CP10便(8h55min)
7/21(水)→YVR9:45 バンクーバー→(バス)→ビクトリア[MARIDOW]泊 Tel.250-383-XXXX


宿を予約してあるのは7/21(水)、到着するのは出発日と同じ7/20(火)。
"全計画が1日ずつ、ずれている??"
"・・・とすると職場の上司と確約した8/6(金)には、出勤できないかも・・・。"
"うっ!節目休暇取得のルールを破ることになる。"
もう完全に目が覚めた。
 日本との時差、さらにバンクーバーとカルガリーの時差1時間と飛行時間を、何回も計算して、
7/20(火)だけが、ぽっかりと空いた真空の1日だとの結論に達した。よかった。
「地球の歩き方」のめぼしい宿情報に印を入れ、
「さあ、この観光シーズンに部屋があるかな?」との不安に、
「神様がくれたこの1日は、何をしよう?」との期待が勝って、
少しだけウトウトした。

<教訓>
 日本から北米(ハワイ含む)へは、同じ日に到着する

<情報>

 西海岸時差(夏時間):マイナス16時間(4月第1日曜日から10月最終土曜日まで)
     〃  (冬時間):マイナス17時間
 飛行時間:行き9時間、帰り10.5時間


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