30.ハイキング(メンリッヒェン〜クライネシャイデック)
ツェルマットから次の目的地ベルナーオーバーランドへ移動して2日目。
ミューレンのホテルの朝食はパン、チーズ、ハム、ソーセージ、オートミール等のビュフェスタイル。
取り放題だから、みんなせっせとランチ用のサンドイッチを作っている。負けじと生ハムたっぷりのサンドイッチを2個ずつ作り上げた。
駅への途中の肉店でオレンジジュースを買い込んで、今日のランチは一人1F(\85)の豪華版。
ミューレンから電車、ケーブルカーでラウターブルンネンへ下り、登山電車ですっごくきれいな街ヴンゲンへと登ってきた。天気の良さもあるが、ごみごみした雑踏やほこりさえもない、花と緑の牧草地がとてもきれいな街だ。
そのヴンゲンからロープウェーで一気に絶壁を登り詰めたメンリッヒェンの高原。
グリンデルヴルトへ続くなだらかな緑のスロープを見おろしながら手作りのランチを広げる。
「冬のスキーにはちょっと物足りない斜度だな」とえらそうぶってみる。
メンリッヒェン〜クライネシャイデックはハイキングの銀座通り。
ユングフラウとアイガー北壁を見上げる緩やかで幅2mもある黒い道を歩くのは、ありの行列。
「こんにちは」も言い続けで心はこもらないし、しだいにたいぎになってくる。
しかしロケーションは最高!山々の雄大さや谷の深さや広さの空間的なスケールに加えて、青い空、白い雪山、黒い絶壁、緑のスロープ、色とりどりの高山植物の花、360度、真上から足元まですがすがしいのである。