Co2添加システム
水草を、元気でいつもきれいに育てるためにはどうしてもCo2(二酸化炭素)の添加が必要不可欠になります。
植物は、「光合成」を行って成長しています。
充分な日光( 光 )のもとでCo2を取り入れO2(酸素)を放出します。
( 夜間は逆になります。)水中で成長する水草も同じことです。
リシアから放出された酸素が水中で気泡となり水面に浮かび上がる姿をアクアリストなら一度は見てみたいと夢見るものです。
私も、ご多分にもれずセッセとCo2を添加していました。
しかし、これにはかなりの出費を覚悟しなければなりません。
添加するCo2ボンベを購入すると1本がメーカー品を購入すると1000円程度となりこれが2週間で空になります。
これを365日続けるわけですから年間の費用はおのずと知れます。
そこで、もっと安く能率よく添加できないものかと考え”またまた自作”を!!
購入した部品は、次のとおりです。
@ 密閉式プラスチックケース ( プレフィルターを作成する本体です )
A 塩ビパイプ ( 流量を考慮しφ20mm、少し太目を選定します )
B 塩ビ継手 ( プレフィルターに塩ビパイプを取り付けるために使用する )
C 塩ビ接着剤 ( 塩ビパイプと継手の接着に使用する )
D ゴムパッキン ( 塩ビパイプ継手に使用し漏水防止に使用する )
E エアーホース ( Co2低圧ガスの供給用に使用します )
F 耐圧ホース ( Co2高圧ガスの供給用に使用します )
G パプルカウンタ ( Co2の供給量を確認するために使用します )
H Co2ボンベ < 5kg充填済 >
Co2ボンベの調達方法は大まかに次ぎの方法があります。
・ ペットショップで購入する。
ボンベ本体( 5kg用 )が20000円程度でCo2の充填に5000円/本程度します。
ボンベの定期点検に5000円が必要です。
・ ボンベの専門業者から購入する。
ボンベ本体( 5kg用 )が10000円程度でCo2の充填に2500円/本程度します。
ボンベの定期点検に3000円が必要です。
・ ビールサーバー用のボンベを酒屋からリースする。
ボンベ本体( 5kg用 )のリース代が5000円( これは補償金でリース解約時に返してもらえます )
Co2の充填に2000円/本が必要です。
I スピート゜コントローラ ( Co2の供給量を調整するために使用します )
J Co2レギュレータ ( Co2ボンベの減圧に使用します )
また、加工及び制作に必要な工具は次のとおりです。
@ 電気ドリル ( 上部水槽にオバーフロー用の穴を空けるために使用します )
A 金きり鋸 ( 塩ビパイプ等を切断するために使用します )
B コーキングガン ( シリコンパテを押し出す工具です )
C 塩ビ用接着剤 ( 塩ビパイプの接着に使用します )
D スケール ( 加工のための採寸に使用します )
E 油性マジックペン ( 水性やエンピツではプラスチックに記入しにくいため )
F はさみ等
制作の手順は次のとおりです。
@ プレフィルターの設計図を作成( 必要材料も書き出します )
この設計の精度が重要で、完成の善し悪しはこの段階で決まると言っても過言ではありません。
A プレフィルターの加工と制作
プレフィルターにするケースの蓋に給水と排水用の塩ビパイプを取り付ける穴を2ケ所開けます。(φ20mm)
開けた穴に塩ビのネジ式ソケットで蓋を挟み込むようゴムパッキンを用いて取り付けます。
取り付けた塩ビソケットに接着剤を用いて必要長に切断した塩ビパイプを取り付けます。
パイプが取り付けられた蓋をプレフィルターにしっかりと取り付けます。
つぎに、プレフィルター内の上部に溜まるCo2を強制的に排水パイプに送り込むためのバイパスホースを取り付けるためにプレフィルター蓋と排水パイプにエアパイプ外径に合った穴を開けます。(φ5mm)
そこにシリコン製のエアパイプを取り付けプレフィルター上部と排水パイプにバイパスが完成します。
後は、加工した部分から漏水しないようにタップリとシリコンパテを充填し硬化を待ちます。
** ポイント **
塩ビのネジ式ソケットの外径を考慮し大きすぎない穴を開け漏水しないようにシッカリと取り付けることです。
プレフィルター内はかなりの水圧がかかります。蓋はシッカリと締めていないと漏水します。
制作したCo2強制添加式プレフィルターの写真
B セッティング
シリコン樹脂の硬化を確認後、いよいよセッティングを始めます。
それぞれの機具を間違いなく接続した後にポンプを駆動させて水がプレフィルターを通り本水槽に戻っていることを確認します。
次に、Co2添加量の調整を次のように行います。
@ Co2ボンベにスパナでしっかりとレギュレータを取り付けます。( Co2が漏れないように確実に )
A レギュレータとスピードコントローラを耐圧ホースで接続します。
B スピードコントローラとバブルカウンタをエアホースで接続します。( 方向性をよく確認し )
C バブルカウンタと逆流防止弁をエアホースで接続します。( 方向性をよく確認し )
D 逆流防止弁とプレフィルターをエアホースで接続します。( 方向性をよく確認し )
E Co2ボンベのバルブを全開にします。( レギュレータのバルブは閉めていること )
F レギュレータのバルブをゆっくりと開けます。( バブルカウンタでCo2が供給されていることを確認 )
G スピードコントローラで規定量の供給に調整する。
H 接続部からCo2が漏れてないことを確認します。( 石鹸水を筆で塗り漏洩があれば泡が立ちます )
(注意)Co2が漏洩して「酸欠」であの世行きになりかねませんくれぐれも取り扱いには注意が必要です。
Co2添加システム図
このシステムを導入するためには導入費用が少しかかりますが後は殆ど出費もなく、水草がいつも酸素を出してくれます。
私も、導入から1年が経過していますがまだメンテ費用は1円もかかっていません。
思う存分にCo2を添加していますが入れすぎて魚が「あっぷ アップ」して酸欠で危うくあの世に送りそうになりました。
現在は、蛍光灯の自動点灯に合わせてCo2の添加も自動的に行なえるように電磁バルブを用いて全自動にしています。
電磁バルブを自作しました。内容については「DIYコーナー」にアップしています。
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