簡易上部式濾過装置
写真は、私が自作した簡易上部式濾過装置です。
この水槽ではエンゼルフィッシュの育成をしていますが沢山の幼魚にタップリと餌を与えるとすぐに水質が悪化し毎日の換水に閉口していました。
そこで、換水周期を長くできる濾過装置を自作することとしました。
ろ過能力は、「濾材の量が多ければ多いほど向上する」が私の持論です。
(厳密に言えばこればかりではありませんが)
使用していた上部ろ過装置(一般に売られているもの)では収容できる濾材の量は限られることとなります。
容量の大きな物も売られていますが結構高くつきます。
そうだ、”水槽の上に水槽を設置しこれを濾過槽に”・・・
システム全体のイメージ図
購入した部品は、次のとおりです。
@ 塩ビパイプ ( 流量を考慮しφ20mm、余裕を持たせ少し太目を選定します。長さは必要長に )
A 塩ビ継手 ( 上部濾過槽のオーバーフローパイプ取り付け用に購入しました )
B 塩ビ接着剤 ( 塩ビパイプと継手の接着に使用する )
C ゴムパッキン( 上部濾過槽と塩ビパイプ継手に使用し漏水防止に使用する )
また、加工及び制作に必要な工具は次のとおりです。
@ 電気ドリル ( 上部水槽にオバーフロー用の穴を空けるために使用します )
A 金きり鋸 ( 塩ビパイプ等を切断するために使用します )
B コーキングガン ( シリコンパテを押し出す工具です )
C スケール ( 加工のための採寸に使用します )
D 油性マジックペン ( 水性やエンピツではプラスチックに記入しにくいため )
制作の手順は次のとおりです。
@ 設計図の作成 ( 必要材料も書き出します )
この設計の精度が重要で、完成の善し悪しはこの段階で決まると言っても過言ではありません。
A 上部ろ過水槽の加工
上部ろ過水槽の底にオーバーフローパイプを取り付けるネジ継手の穴をドリルで開けます。
開けた穴に塩ビのネジ式ソケットを水槽の底面に内外から挟み込んで取り付けます。
水漏れを起こさないためにゴムパッキンを取り付けシッカリとねじ込んだ後にさらにシリコンパテで取り付けた部分全体をシーリングします。
(シッカリ取り付けないと漏水します。)
** ポイント **
塩ビのネジ式ソケットの外径を考慮し大きすぎない穴を開け漏水しないようにシッカリと取り付けることです。
穴を開ける場合、電気ドリルで強く押さえ込むと水槽底面のプラスチックにヒビ割れが発生することがあります。
オーバーフローパイプの長さが水槽全体の水位を決めることとなるので充分に検討してから切断します。
(やや長めにしておきセット時に水位を見ながら切断する等の微調整を行います)
B セッティング
シリコン樹脂の硬化を確認後、いよいよセッティングを始めます。本水槽を設置した後に上部ろ過水槽を本水槽の上にセットします。
上部ろ過水槽に底面フィルターを設置しその上に濾材を入れて本水槽に設置したポンプの排水パイプを接続します。
本水槽から汲み上げられた水は、上部ろ過水槽の底面フィルターを通して吹き上げられ上部ろ過水槽に取り付けられたオーバーフロパイプを通して本水槽にスムースに落水していることを確認します。
イメージ図には上部水槽が複数設置されていますが隣同士の水槽をサイホンパイプでつないだものです。
この方法のメリットは、1台のポンプと1本のヒーターで複数の水槽を維持できることです。
デメリットもあり、水槽の上部に蛍光燈が設置できないので水草水槽には不向きです。
** ポイント **
ポンプを駆動して水を回しながらオーバーフローパイプの長さを調整して下さい。
制作した簡易上部式濾過装置の写真
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