自叙伝 05-02
【グループエンカウンターについて】
1991年3月22日~24日の「グループエンカウンター」では多くの収穫を得ました。國分先生のは「構成法」であるため、参加者の人格崩壊などの副作用もなく、とても安全に安心して参加できるものでした。3日間のエクササイズ中には、学校や職場での人間関係作りに役立つものがたくさん含まれています。学校ではホームルームや授業でのグループ作りにとても役立ちます。この講座は記録を残していますので、そこから特にホームルームで応用できそうなエクササイズを抜粋してみます。
1,グループ作り
できれば「ペンネーム」を首からかけておく。
①フロア歩き
自由に歩き回る~出会った人全員と(しっかり目を見て)握手する~ペアを組む~ブラインド・ウォーク(1人が目を閉じる~相手が安心して歩けるように無言でリードする)
②ペアワーク
・相互に「相手について知りたいこと」を聞き合う。(3分×2)
・視線だけで会話する(相手を無言で見つめるだけ)。(1分)
→フィードバック(感想を言い合う)
・手で会話する(目を閉じて両手を握り合い手で会話する)。(2~3分)
③4人ワーク
・他のペアと合体、4人グループを作る。
・自分のパートナーを他の2人に紹介する。(1分×4)
・自分が変わったと思える体験を語り合う。(3分×4)
・指定のテーマについて語り合う
例:社長になりたいか副社長になりたいか?/早婚がいいか晩婚がいいか?
・共同作業
例:コップの用途を思いつく限り出し合う。
・非言語コミュニケーション
例:共同絵画(無言で1枚の絵を描き上げる)
2,エゴグラム
交流分析の技法です。
①まず、P, A, Cの説明。
P=親心(MP=母的:やさしさ/FP=父的:禁止、命令、叱咤激励)
A=おとな心:損得計算、現実認識
C=子ども心(FC:笑ったり、飛んだり跳ねたり、自由/AC:従順、我慢)
健全な人:PACの出し入れがうまい人
②エゴグラム検査の実施
③結果を見せ合う→わかった自分の課題を実際にやってみる(落合君は、電車で「次は、よつやー」とやった)。
3,主張性訓練
①これまでに対決を避けてきた体験を語り合う(2分)
②紙つぶて:「No!」「俺は俺だ!」などと言いながら、10回ずつ投げ合う。
③頼みごとを断り続ける(5分)→妥協案で承諾する(1分)
④喧嘩:お互いに訳のわからないことを言い合って喧嘩をする(5分)→妥協案を出して和解する(1分)
4,信念(ビリーフ)の変容
①論理療法について
人は「出来事」に直接反応して動いていない。「信念」に反応している。
A(出来事)
↓
B(信念:ビリーフ) 固定観念・受け取り方
自分について/相手について/世間一般について
「~である」(be)、「~すべきである」(should)
↓
C(結果) 症状・悩み
②信念の例
A=人前でスピーチを頼まれて、うまく話せなかった。
C=自己嫌悪
非論理的信念 Irrational Belief (IB):スピーチというものはうまく話さないといけない。
論理的信念 Rational Belief (RB):うまく話せるにこしたことはない。
A=意見を求められて、その場で返答できなかった。
C=後悔
IB:求められたらその場で即返答すべきである。
RB=その場で返答するにこしたことはないが、一時保留してもかまわない。
A=ガールフレンドに嫌われた。
C=みじめ
IB:彼女に嫌われた私は駄目人間である。人には好かれなければならない。
RB:彼女には嫌われた。だからといって、すべての女性に永遠に嫌われるわけではない。
5,内観法
①理論的根拠
人間は「世界内存在」。他者の存在なしに自分は存在しない。
神経症も非行も、外界との和解がないから。
②部屋を暗くする。香をたいてもよい。
各自壁に向かって座る。
まず5分間、母(あるいは母代理)に「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑かけたこと」を思い出す。
続けて5分間、父(あるいは父代理)に「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑かけたこと」を思い出す。
※感情が溢れても止めないでそのまま味わう。
6,仕上げ
グループ内の他のメンバー各自に宛てて印象をカードに書く。
※私へ宛てられてカードには
トップに「お尻がセクシー」(笑)、「発言しているときは視線がきついと思ったが、近くで見るとかわいい目」、「タイミングのいい質問をする」、「どこかさびしそう」、「あなたは演じていると言うけど、それがほんとのあなたでは?」、「あなたに一番親しみを感じた」、「とても素直な人」、「まじめでやさしそう」、「筋肉の構えを取ったほうがいい」、「生徒に好かれるでしょう」、「2日目以降、どんどん構えが取れましたね」……