太りすぎは万病のもと


でっぷりと太り下腹が前に張り出しているほど、貫禄があって大人物と錯覚されるのは昔のこと、現代では短命の象徴です。街で見かける元気なご老人は、大部分の方が太からず、かといって痩せすぎでもなく、これは、肥満者が、長寿を全うし難いことを如実に物語っています。

肥満になるといろいろな病気が発症しやすくなります。おまけに動作が鈍くなるため、肥満者が交通事故で死亡する率は、正常体重者に比べて1.3倍にも達しています。まさに肥満は、病気の予備軍です。

1.    肥満と病気について

−正常者に比べて肥満者が病気になる確率−

糖尿病

3.8倍

胆石症

2.8倍

肝硬変

2.5倍

腎炎

2.1倍

心筋梗塞

1.8倍

脳出血

1.6倍

  −肥満者で次の症状に心当たりのある方は、病気が疑われます。−

      のどの渇きや多尿、性欲減退、手足のしびれのある方は、糖尿病

     手のひらが赤くなっている方は、肝硬変、動脈硬化、脱水

      夕方に下肢が腫れる方は、心臓病

      坂道を登ったり力仕事をすると、胸が重苦しくなったり痛んだりする方  は、狭心症、心筋梗塞

  頭痛、頭重、肩こりのある方は、高血圧症、動脈硬化症

2.    理想の体重(標準体重)の計算の仕方

 標準体重の計算の仕方にはBMI(body mass indexという考え方があります。

         BMI(Kg)=体重/〔身長(m)×身長(m)〕

 日本肥満学会ではBMI 22を標準としています

25歳の健康な男女のBMIからヒントを得て、各年齢層の男女のBMIと有病率の関係を調査したところ22という数字がもっとも病気になる率が少なかったので標準体重の目標になっています。

やせ

BMI      19.8未満

普通

19.8〜24,2未満

やや肥満

24.2〜26.4未満

肥満

26.4以上

 従って標準体重は以下の式から算出されます。

 標準体重(Kg)=22×身長(m)×身長(m)

    例: 身長165センチ 体重70キロ 標準体重=22×1.65×1.65=59.9(キログラム)

さあ、あなたの標準体重はいくらだったでしょうか? また、肥満度はどうだったでしょうか。

3.    体重を減らす方法

 体重を減らす方法は、要するに節食と運動です。よく、「食べないのに太る」とおっしゃる方でも意外なところから栄養が入っているものです。例えば、肥満を意識してご飯や肉を減らして野菜ばかり食べている。その結果おなかがすいて間食をたくさん食べ、結果的には、カロリーを摂りすぎている。これは一例ですが、太っている方は一般的に、その人の必要なカロリーに比較して、摂取カロリーが多すぎることは確かです。

 −茶碗半杯のご飯(80キロカロリー)に相当する食べ物は?−

リンゴ(中1個)      桃(中1個)        なし(中1個)      柿(中1個)

生菓子(小1個)     ようかん(角砂糖4個分の大きさ)        キャンディー(4個)

−ご飯半杯分に相当するアルコール飲料は−

清酒 約4酌(75ml)                 ウイスキィー  シングル1杯分(35ml)

ビール コップ1杯(200ml)             ブランディー   シングル1杯分(35ml)

ワイン コップ半杯(100ml)            焼酎(40ml)

 
節食には
「食品交換表」をご利用ください、穀物、果物、蛋白質、脂肪、野菜につきご飯半杯分(50g)と同じカロリー量を、80キロカロリー・1単位として表示してあります。

 ただし前述したアルコールは、1グラム7キロカロリーですがエンプティーカロリ(empty calorieといわれ、1日の必要量カロリーを計算する場合その計算には入りません。ビール1杯飲む代わりにご飯半杯を減らすというのは誤りです。アルコールのとり過ぎにより中性脂肪が上昇し、肥満を助長します。 また糖尿病の方では、過度の飲酒は血糖を上昇させてコントロール悪化の原因になります。

  −80キロカロリーに相当する運動はー

歩く 80m/分で20分     体操 20分     なわ飛び 800回   上体起こし 320回

筋肉トレーニング(ウエイト・トレーニング、ブルワーカーなど) 20分



4. 運動の効果

代謝の改善」(高血糖、高脂血症など)  心肺機能の増強

脳、神経系機能の活性化          筋力、筋持久力の増強

 人間には大小500個の筋肉組織があります。使わないとその2分の1は萎縮して役に立たなくなります。最大筋力の50〜70%を6〜10秒間だけ1日に出せば筋肉萎縮が防止できます。

心臓や肺、神経は使わなければ退化(老化)してしまいます。


 5.
運動の組み合わせ例

動的運動・・・・・・・・  歩行、朝夕2回、20分ずつ、1分間80mの速さ(160キロカロリー)

柔軟性・調整力・・・・ 体操                   10分(40キロカロリー)

静的運動・・・・・・・・  ウエイト・トレーニング         10分(40キロカロリー)

1日240キロカロリー程度の運動が望ましい、歩くのは1万歩を目標にする。

腰のバンドが1センチ短くなれば、1年寿命が延びるといいます。人生を太く短く(肥満して短命)か、細く長く(減量して長命)かは、皆様ご自信の選択にお任せしましょう。

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